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石油(比重1.2)は必ず土と水の境目あたりにある

2016年6月1日 水曜日 雨

武田邦彦 エネルギーと原発のウソをすべて話そう 産経新聞出版 平成23(2011)年6月8日 第1刷発行

いま出回っている「石油の寿命」の数字は、ビジネス上の数字です。・・・(中略)・・・結局、石油の寿命はわからないということになります。  ではなぜ私が石油の寿命について述べるかといえば、すでに学者として引退しているも同然だからです。これから先に学術論文を出すこともないだろうからできる。現役の学者であれば、推定で論文を書くことなどできませんが、私はあえてそうしているということです。(武田、同書、p110)

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還元炭素はだいたい1.2g/ccくらいですので、かならず土(約2.2g/cc)と水の境目当たりにあるわけです。

一方、天然ガスは、地球が誕生したときに閉じ込められたものなのか、生物起源のものなのかはまだわかっていません。

石油系エネルギーは眠っている場所によって、非常に取り出すのがむずかしくなります。(以上、武田、同書、p112)

もう一つの問題は、石油、それも「軽質油」以外の石油系エネルギーは、使いにくいということです。  すべてに共通することですが、さらさらしてよく燃えるアラビアンライトのような「軽質油」は使いやすく、ドロドロして真っ黒な「重質油」は使いにくいという特徴があります。・・「軽質油」は(炭素の)鎖が短く水素が多い、「重質油」は鎖が長く水素が少ないものです。ここで問題なのは、「軽質油」をつくろうとすると鎖を短くして、その分だけ水素が必要になりますが、その水素は地球上にないということです。それを石油から分離しなくてはならないため、その水素の製造過程そのもので水素の少ない「重質油」ができてしまうのです。ですから、なかなか「軽質油」を得るのは大変です。(武田、同書、p113)

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