agriculture

果樹カメムシは「種子カメムシ」

2017年9月20日 水曜日 曇り時々小雨

堤隆文 果樹カメムシ おもしろ生態とかしこい防ぎ方 農文協 2003年

「種子カメムシ」
 ・・彼らが木の実の種子を本来の餌とする「種子カメムシ」ということにあります。
 典型的には、成虫が餌にする植物は、・・100種以上が知られていますが、発育した幼虫が恒常的に見られる寄生植物は案外少なく、チャバネアオカメムシでは二〇種、草木カメムシでは一〇種、ツヤアオカメムシではわずか三種です。果樹カメムシの幼虫が発育できる餌は限られており、針葉樹の球果やサクラ、クワ、サンゴジュ、ウメモドキなどの”種子を吸汁できる果実”以外では成虫までそだちません。(堤、同書、p23)

堅い種子が吸える針のような口
・・カメムシの口針は「大腮(だいし)」と「小腮(しょうし)」の二つの部分に分かれていて、「大腮」の先端にはノコギリのような歯が三〜四個あり、続く部分がヤスリのようになっています。一対になっているこの「大腮(だいし)」をノコギリのように使いながら種子に穴を開け、中を細かく砕きながら管状の「小腮(しょうし)」を挿入して、唾液を分泌して溶かした種子の成分を吸汁します。これで堅いクリの実なども平気のへいざです。(堤、同書、p25)

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ベストタイミングこそベストテクニック
 果樹カメムシ防除の最高の散布テクニックは、今晩飛んでくるカメムシのために日中に薬剤散布することです。このへんの感覚をつかまなくてはうまく防げません。(堤、同書、p108)

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