加地伸行 家族の思想

2017年11月6日 月曜日 晴れ

加地伸行 家族の思想 儒教的死生観の果実 PHP新書 1998年

「論語」における<孝>の理想主義
・・このように、弟子の質問を受けている仁や、(孔子の考える)政治は、孔子が創出しようと思索に努力し続けたものである。とすれば、孝もまた同じく孔子において思索が進行中であったと思われる。そのため、孔子の弟子に対する応答は、仁や政の場合と同じく一定しなかった。
 私は、孔子が最後に辿りついた孝の概念は「祖先を祭り、子孫を生み、生命の連続を信じることによって死の不安を克服する」ということに集約されると考えている。しかし、そこに至るまでの間、思索の過程として、あるいは理想主義的に、あるいは感傷的に、じぐざぐとして述べられ、それが「論語」の中に残っている。そして一般には、この過程において説かれたことばがよく知られておりその理想主義のゆえに、時としてとてもついてゆけないという気持ちを抱かせることもある。(加地、同書、p93)

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