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真の文明は人を殺さず

2015年5月18日 月曜日 曇りのち雨(ただし岡山県北地区)

小松裕 真の文明は人を殺さず:田中正造の言葉に学ぶ明日の日本 小学館 2011年9月

新千歳空港の待合室で読み始めて、岡山空港で手荷物受け取り待ちの間に読み終えた。

人民は人民の経験を信じて一歩譲るべからず。同書、p118。

下情を見んとせんよりはむしろ身をもって下情に置くべし。下界に身を置かずしていかにして下情に通ずるを得ん。同書、p123。

耕せば天理 同書、p138。

正造は、土地を耕作すること自体に価値を見いだし、耕作の結果えられる生産物の私的所有や独占を目的にはせず、それを天からの贈り物として誰もが分かち合うことを理想とした。「天産」という自然の恵みを平等に享受することこそが、かれの願いであったのである。 同書、p139。

いのちへの畏敬の念をもっていたからこそ、正造は、自然界のあらゆる存在に霊性(スピリチュアリティ)を認めるのである。そして、霊性や神秘という信仰の原点ともいうべきものに謙虚であろうと心がけた。「人の一生は神秘を研究するが終身の業務であり、また神秘をしるは人の天職なり。天より命ぜられたる公務であり、人は神秘をさぐり研究し感心するために生まる」というのである。(同書、p150)

時に風月は高く、清風はおもむろに来たり、波間魚躍るを見、村歌辺に耳を喜ばしむ。我人生無限の快。神ともしばしば感ずるあり。人には逆境はなきものなり。皆楽しみなり。1909年6月23日。同書、p151。

天地とともに生きたる言動を以てせよ。天地と共に久しきに答えよ。1913年2月4日 同書、p153。

「人の人たる本義」とは、・・・貴重な天賦の人権を重んじることであり、正直や誠実、徳義や人道を実践することであった。まず、「人になる」ことが必要なのである。同書、p172。

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