agriculture

山里暮らし実践術:農地と生物とのネットワーク

大内正伸 楽しい山里暮らし実践術 学研 2013年

2015年8月18日 火曜日 雨

 豊かな水と旺盛な植物の勢いが、日本の自然を特徴づけているのは言うまでもなく、山に入れば無数の沢が流れ、平地や緩斜面においては水田の王国である。・・・中略・・・水は不思議なもので、水があると微生物が豊かになり、微生物の底辺が大きいと、生きものの食物連鎖が太くなる。地球規模で旅する渡り鳥たちにとって、田んぼは重要な食料庫なのだ。
 山に入って間伐作業をしていると、水の源は森なのだなあ・・としみじみ思う。森の木々が雨から山崩れを防ぎ、腐葉土を作り、そこに微生物を抱いて、水晶のような水を、また、生み出している。(同書、p66)

コンクリート水路は農業をやるものにとっては便利だが、両生類やヘビのとっては移動路を断つ場所であり、落ちたら二度と地上に戻れない。そこで落下防止のふたを設けたり、小さな「はい上がりスロープ」をつける。コンクリートには杉板を敷いて上がりを導いてやろう。(同書、p68)

基盤整備によって田んぼはイネ製造工場と化してしまったが、「水田魚道」はもう一度魚たちを呼び込もうという試み。昔は田んぼでウナギが捕れたとか、ナマズが田んぼで産卵するの、知ってた? (同書、p69)

*****

********************************************

RELATED POST