学者といふのはどこもおなじだなあ

2018年2月28日 水曜日 曇り

丸谷才一 輝く日の宮 講談社文庫 2006年(2003年に単行本として発行)

怪文書だな。親切気かもしれないが、何だか変だ。学者といふのはどこもおなじだなあ。・・・(中略)・・・
・・うん、ひょっとするとデマかもしれないし。
 あり得る。男にも女にも、下らない奴、多いからな。この世界(補註#)(丸谷、同書、p186-188)

補註# この世界:
文脈から推すと、「この世界」は、プーチン大統領やトランプ大統領からアフリカや北海道の農民までを含めた広い人間世界のことを指すのではなく、狭いサークルの中で怪文書を出したり陰口をたたいたり私怨私恨で意見を述べたり裏工作したりする「学者」の世界を指している。ただし、「広い人間世界」の縮図になっていることも確かだ。・・それにしても、補註者の私的見解としては、小説の中でまで出会いたい事柄ではないのだが・・。カール・セイガンの小説(たとえばコンタクト)や、松本清張のミステリーものの中でも、このごたごたとした学者のミクロコスモスが描かれていて後味が悪い思いをした。

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