源氏物語・全現代語訳

2018年3月13日 火曜日 小雨

今泉忠義訳 源氏物語・全現代語訳 新装版 講談社学術文庫 1978年(新装版は2001年)

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夏の雨が静かに降って所在なさを感じる頃・・
御階(きざはし)の脚元(あしもと)の薔薇(そうび)がもう少し咲き初(そ)めて、却って春秋の花盛りの頃よりも、落ちついた趣のある頃なので、皆くつろいで合奏をなさる。 (今泉訳、同書第二巻 賢木 p93)

補註:
ユリと並んで、バラの花が描かれる。この頃も愛されていたのだ。白の一重の清楚な野バラの花を思い浮かべるが、ひょっとしたら薄ピンクのバラも植えられていたかもしれない。

ウェブ辞書によると・・ そう‐び〔サウ‐〕【×薔×薇】
1 バラ。バラの花。しょうび。《季 夏》
2 襲(かさね)の色目の名。表は紅、裏は紫。

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内侍(ないしのかみ): ウェブ辞書によると・・ ないし【内侍】
① 律令制で、内侍司の職員である尚侍(ないしのかみ)・典侍(ないしのすけ)・掌侍(ないしのじよう)の総称。本来は天皇の日常生活に供奉ぐぶする女官であるが、平安中期には、妃・夫人・嬪ひんら天皇の「妾」に代わる存在となり、また、単に内侍といえば、掌侍をさし、その筆頭者を勾当こうとうの内侍と呼ぶようになる。
② 斎宮寮の女官の一。他に女別当・宣旨せんじが知られる。
③ 安芸国厳島いつくしま神社に仕える巫女みこ。

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琴の琴(きんのこと)(今泉訳・同書第二巻・明石p228)

補註:琴の琴とは?
ウィキペディアによると・・・
箏(そう)は、日本の伝統楽器。十三本の糸を有するが、十七絃箏など種々の多絃箏がある。箏は一面、二面(いちめん、にめん)と数える。弦楽器のツィター属に分類される。
一般的に、「箏(こと)」と呼ばれ、「琴(きん)」の字を当てることもあるが、「箏」と「琴」は別の楽器である。最大の違いは、箏は柱(じ)と呼ばれる可動式の支柱で弦の音程を調節するのに対し、琴は柱が無く弦を押さえる場所で音程を決める。ただし、箏の柱(箏の駒)は「琴柱」とするのが一般的で(商品名も琴柱)、箏の台は琴台(きんだい)と必ず琴の字を使う。

琴(きん、こと)とは、日本の伝統楽器。日本で「こと」と呼ばれる楽器は、(1)琴(きん)、(2)箏(そう)、(3)和琴 (わごん)、(4) 一絃琴(須磨琴)、(5) 二絃琴 (八雲琴) がある。
(1)琴(きん)と(2)箏(そう)は混同されることがあるが、両者の違いは、(1)琴は弦を押さえる場所で音程を決める(和琴は柱を使う)。(2)箏は柱(じ)と呼ばれる可動式の支柱で弦の音程を調節する。いずれも、指にはめた爪(ピック)または指(あるいは手の爪)で弦を弾いて音を出す。[1]

和琴とは別に、奈良時代に渡来した「琴」(きんのこと)は中国宮廷内の祭祀にまつわる楽器として、弦楽器(古代日本では、人間が息を吹き込まねば演奏できない管楽器よりも高尚なものとされた。当時弦楽器はすべて「○○のこと」と呼び習わされる)の中でも重要視されていたらしい。平安時代の『うつほ物語』では琴の伝授が物語の主軸の一つであり、また『源氏物語』にも登場するが、醍醐天皇~村上天皇の治世がモデルと推測される作中世界においても「琴のこと」の奏者は少数しか登場しないなど、早くに廃れていたことが解る。ちなみに源氏物語に登場する奏者は、主人公で臣籍降下した皇子光源氏やその弟の蛍兵部卿宮・宇治八の宮、また源氏の妻の内親王女三宮とその子薫、常陸宮の娘末摘花、明石の御方(母が中務宮の孫)など、多くが皇族または皇室に深いかかわりを持つ人物である。

琴という言葉  このように、元来、和語(大和言葉)の「こと」という言葉は、現在の和琴の元となった弥生時代以来の「こと」から発して、奈良時代以降大陸から多数の弦楽器が渡来したとき、それら弦楽器全般を総称する言葉ともなった。この「琴」という字を「こと」と訓じ、「箏」の字が常用漢字で無いことから「箏のこと」で用いる柱を琴柱(ことじ)と言ったり、箏の台のことを琴台(きんだい)と言ったり、箏曲を教える人が広告などに「琴曲教授」と書いていたり、「福山琴」の商標登録[5]に見られるように言葉の使われ方に多少の混乱がある。例えば、『源氏物語』などの古文では、「琴」は、この項で説明している琴(きん)のほかに、箏、琵琶などすべての撥弦楽器を指している。このことは、明治時代に日本に新しい楽器が入ってきた際に、洋琴(ピアノ)、風琴(オルガン)、手風琴(アコーディオン)、自鳴琴(オルゴール)、提琴(ヴァイオリン)などと呼ばれていたことからも伺い知ることができる。<以上、ウィキペディアより引用終わり>

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 相手の女が、気の置けそうな人柄にも感じられるにつけ・・(同訳書第二巻、明石、p238)
 逢った源氏の気持ちでは、この女君(おんなぎみ)、人柄もいかにも品があり、背が高く、気の置ける感じの女だった。(同訳書、明石、p252)

補註: 気の置ける 
 気が置ける [1]何となくうちとけられない。遠慮される。 [2]気にかかる。気になる。
文化庁のウェブサイトによると・・
http://www.bunka.go.jp/pr/publish/bunkachou_geppou/2011_12/series_09/series_09.html
 「気が置けない」は,本来「気を遣う必要がない」という意味の言葉です。しかし,「あの人は気が置けないから気を付けてね。」などという言い方を聞くことがあります。平成18年度の「国語に関する世論調査」では,この言葉を本来とは反対の意味に理解している人が多いことが分かりました。
* 問1 「気が置けない」という言葉の本来の意味を教えてください。
* 答 「気が置けない」とは,「気が許せる」,つまり,「遠慮や気遣いをする必要がない」という意味です。
まず,「気が置ける」という言葉を辞書で調べてみましょう。
・「日本国語大辞典」第2版(平成14年 小学館)
 気が置ける [1]何となくうちとけられない。遠慮される。 →気の置けない [2]気にかかる。気になる。
 このとおり「気が置ける」とは,誰かに対して気が許せないときに用いる言葉です。次に「気が置けない」を見てみましょう。
・「日本国語大辞典」第2版(平成14年 小学館)
 気の置けない  相手に気づまりや遠慮を感じさせないさまをいう。
・「大辞林」(平成18年 三省堂)
気が置けない 気遣いする必要がない。遠慮がない。「―ない仲間どうし」〔気が許せない,油断できない意で用いるのは誤り〕
 「気が置けない(気の置けない)」は「気が置ける」の反対ですから,「気遣いの必要がない」「遠慮がいらない」という意味になります。「大辞林」は「気が許せない,油断できない」という意味で使うのは誤りであることをわざわざ指摘しています。
森鷗外は,「気が置ける」と「気が置けない」をペアで用いていますが,最近は,「気が置けない」という言葉だけが使われる傾向があります。「気が置けない」は,好ましくない状態である「気が置ける」を打ち消して,好ましい状態を示している言葉です。 <以上、文化庁のウェブサイトより引用終わり>

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源氏は、なるほどこれは鼻毛の長さがわかるなと、驚いた気持ちでご覧になる。(今泉訳、明石、p239)
補註 鼻毛の長い: ウェブ情報によると・・
女の色香に迷い、だらしなくなっている。「―・い酔客」

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