サローヤン 僕の名はアラム

2018年3月30日 金曜日 晴れ

ウィリアム・サローヤン 僕の名はアラム 柴田元幸訳 村上柴田飜訳堂 新潮文庫 平成28年(2016年) 原著は1940年(cf.「人間喜劇」は1943年)

・・大人が言ったら、その言葉の恐ろしさがさすがに耐えがたくなってしまう。本から世界を探求する営みを続けるがいい、お前が努力を怠らず目も持ちこたえるなら、六十七歳になるころにはきっと、その言葉の恐ろしい愚かさがわかるはずだーー今夜お前自身によってこの上なく無邪気に、かくも純粋なソプラノの流れに乗って口にされた言葉の愚かしさが。(サローヤン、同書、p122)

補註:
サローヤンのほのぼのとした世界を読むとき、複雑な心境になる。というのは、前回の「人間喜劇」の解説で、サローヤン自身の結婚生活が悲惨なものであったことを聞き知ったからである。「アラム」や「人間喜劇」を書いたのより少し後で結婚生活に入ったようだが、彼が書いていた文学の世界と違って、現実の結婚生活はずっと苦しく酷いものであったようだ。だから? ・・だから私がどう考えるか? 答えるのは、今少し保留させていただき、ゆっくり考えて行きたい。

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