literature & arts

Janeite vs Anti-Janeite

ジェーン・オースティン: Janeite vs Anti-Janeite

2015年1月11日 日曜日 追記

調べてみると、私が見たことのあるオースティン映画は、『Sense and Sensibility(いつか晴れた日に)』 監督:アン・リー 出演:エマ・トンプソン 1995年 のようだ。主演のエマ・トンプソンは脚本も担当したとのこと。彼女の演技も素敵、そして舞台も風景も実に洗練されていて美しかった。
IMG150109021

ネットで簡単に調べてみただけで、 「Jane Austenは写実の泰斗なり。平凡にして活躍せる文字を草して技神に入る」 (夏目漱石『文学論』) という漱石からの引用も見つかった。

以下は引用(読み継がれる文学作品~ある女流作家の場合  Julius_caesar2 さんのブログより引用) http://blog.livedoor.jp/julius_caesar2/archives/55096938.html   「Jane Austen は写実の泰斗なり。平凡にして活躍せる文字を草して技神に入るの点において、優に鬚眉の大家を凌ぐ。余いふ。Austen を賞翫する能はざるものは遂に写実の妙味を解し能はざるものなりと。」  (夏目漱石『文学論(下)』 (岩波文庫)第四編 第七章 写実法 P.167)  「たしかに彼女の世界は限られていて、彼女がとりあつかっているのは、田園紳士、牧師、中産階級の人びと、といったごく狭い世界であるにすぎない。しかし、彼女ほど、人間を見る鋭い目をもった者が、これまでほかにあったろうか。彼女以上に、細かい心づかいと慎重な分別とをもって、人間の心の奥底に探りをいれた者が、ほかにあったろうか。」  (W.S.モーム 著/西川正身 訳 (岩波文庫) P.54)  (中略) こうしたJaneite (オースティン好き)がいる一方、アンチ・オースティンも確かに存在する。オースティン嫌いの存在を黙殺することはフェアでないと思うし、作品理解のためにはそうした意見に耳を傾けることも有益であると考えるので、ここに二人ほど紹介しておく。「『高慢と偏見』を読むたびに、オースティンの墓から骨を掘り出して、その頭蓋骨を脛の骨でぶったたいてやりたい」 (マーク・トウェイン)  「オースティンはイギリス人だ、悪い、卑しい、俗物的な意味で」(D.H.ロレンス)  以上、http://blog.livedoor.jp/julius_caesar2/archives/55096938.html より、引用。

漱石もモームも、そしてマーク・トウェインもDHロレンスも、4人とも私が10代の頃から今に至るまで読み続けてきた作家である。私は4人とも好きで、いろいろな時期に大きな影響を受けてきた。私はこの4人をいくらかでも知っているつもりなので、オースティンをそれぞれこんな風に評するのは実に良く理解できる。そして、オースティンに対する今の私の気持ちは、この2つの対極の間で大きく揺れてしまうのだ。

実は今回、Jane Austen and consumerism というタイトルでエッセイを書いてみたのだが、私自身の考えが未熟で上手にまとまらず、満足のゆく文章にならなかった。そのため、今回はその導入部分だけを公開させていただいた。導入部はJaneite (オースティン好き)の私。後の部分はゆっくり、いずれ考えを深めていった上でいつか書き直して仕上げたいと考えている。

4冊目も読むかどうかは、現在考慮中。

********************************************

 

RELATED POST