甘トウガラシのタネ

甘トウガラシは在来種の万願寺甘とうを選んだ。

甘トウガラシについては、昨年「甘とう美人」という品種を農学校の共同圃場で育て、家族にもたいへん好評だった。また、自主管理圃場ではピーマンは「みおぎ」、パプリカはパプリレッドをそれぞれ2株ずつ栽培した。ピーマンのたぐいは夏の北海道の気候にはとてもよく合っているのだろう。昨夏は、病害虫に苦しむこともなく、ほとんど世話いらずで大豊作であった。真っ赤に熟した大きなパプリレッドたちを食卓に飾ると、独特の甘い香りも加わって、初秋の豊かさを演出できる。

井原さんの推奨は甘とう。「ピーマンより甘トウガラシ(シシトウ、伏見長トウガラシ)のほうが段ちがいにうまく、つくりやすい。大型ピーマンは見かけだけで、本来のもち味がないので、自家用にはシシトウや伏見をおすすめする。(井原豊「野菜のビックリ教室」p114、農文協、1986年)」と言われている。我が家でも甘トウガラシのほうがずっと評価が高く、今年は甘とう一本でいってみることにした。自家採種も始めてみたいと考えている。

 

IMG_8231a

IMG_8232a

 

 

 

 

 

 

 

 

 

タネは自然農法国際研究開発センターより購入。在来種なので毎年自家採種を続けながら良いものにしてゆけたらと考えている。

タネ袋の裏面に記載されている「黒アザ果」というのは、トウガラシ類を育ててみると当たり前に見られるものだけれど、「出荷には向かない」のか、と知らされて少し残念。確かにスーパーで並んでいるシシトウに黒アザは見られないような気がしてくる。

********************************************

井原さんの本によると「ピーマンなどトウガラシの仲間は、ナス科植物のなかでもっとも乾燥する畑に植えること。(中略) 自家用では、果を太らせるよりも、乾燥した畑で樹を長もちさせるほうが得策である。」とのこと。(井原豊「家庭菜園ビックリ教室」p48、農文協、1994年) 湿った土では後半に青枯れがくるそうである。「よく乾く畑のピーマン類は、果実が太らないし、クビレたような果実になる。けれど自家用ならそれでよい。少々乾きすぎてもかん水はしなくてよい。(井原豊「野菜のビックリ教室」p114、農文協、1986年)」ということだ。

********************************************

 

 

 

調理用トマトのタネ

調理用トマトは「なつのこま」。生食用には向かないかもしれないが、加熱調理で美味しく食べられる。昨年夏の農学校での農産加工実習ではホールトマト、それからジュースにしぼって、ビンに入れて長期保存できるようにした。時間が経つとまろやかに熟成して旨みが増す、とのこと。なのだが、それぞれ二瓶ずつだったので、1,2か月の内には試飲試食に供されてしまい、現在、在庫はトマトジュースの一本だけ。これもビンを目にするたびにそろそろ飲んでしまおうかと思う。よって、この夏はもっといっぱい作って、かなり多くのビンに詰めてみたいと考えている。果たして実現できるだろうか。

IMG_8259a
大和農園のタネ、つる新種苗より購入

IMG_8260a 

 

 

選んだ品種は去年育てたのと同じ「なつのこま」。

この品種は自分で適当に芯止まりしてくれる。地這い栽培で育てれば良いので、長い支柱を立てる必要はない。ただし、過繁茂になった場合には適当に整枝したり支柱で支えてやってもよい。生食用のモモタロウ系の品種に比べてほとんど世話いらずなのに多収穫、育てやすいトマトだ。

********************************************

 

 

 

 

 

 

ニンジンのタネ

ニンジンは固定種の黒田五寸を選んだ。(有)つる新種苗より購入。タネ袋の裏に書いてあるところによると、イタリア製のタネだ。イタリアの農家が採取してくれたものが、里帰り。100年前のご先祖の暮らしていた日本に帰ってきたことになる。ただし、そのまた昔はヨーロッパの野菜として暮らしていたのだけれど。

IMG_8251a

IMG_8252a

 

 

 

 

 

 

 

 

 

昨年の夏に農学校で栽培したのは、向陽などの交配種。8月の下旬に収穫して9月の初めまでには全部食べてしまった。とりたてのニンジンはとても甘くておいしい。貯蔵して日が経つとそれほどでもなくなってくるのが残念だ。本当のおいしさを味わうためにも、これからいろいろな工夫をしてみたい。

さて、今年は固定種の黒田五寸を初トライしてみたい。そして自家採種に挑戦する。夏の終わり頃、収穫して掘り出したものを並べて良いものを選び、もう一度畑に定植し雪の下で冬を越させ、翌春に芽吹かせて花を咲かせる。白いセリ科の花が並んで咲けば、レースのカーテンが並んでいるようでさぞ美しいことだろう。楽しみである。そしてタネを採る。毎年続けてゆくことで、土地に良く合った固有種に育ってゆく。毎年ほぼ同じ基準で選ぶことが大切という。「良い」ものを選ぶといっても、どんなものが良いものか、作り選ぶ人の個性も出てくるのかもしれない。一方で、余り均一な形質に偏らないようにして、遺伝的なヴァラエティも保てるようにする。今年の秋、どんな顔をしてニンジンたちを並べて較べているのだろうか。今年が私にとって初めての試みになる。

********************************************