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アウン・アプレンドの幾何学

2016年8月2日 火曜日 快晴

大村平 幾何のはなし 論理的思考のトレーニング 日科技連 1999年

どうぞ、問題をじっくり眺めて、どのような補助線が決め手になるかを推理し、見事に問題を解決して快哉を叫ばれますよう・・・、ひらめきを持つのではなく、ひらめかせてしまいますよう、祈ります。(大村、同書、p172)

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補注  死にそうになっているときの座右の書として、ほかにも適当な書物が私には数々あるはずだが、死の危険は突然に訪れることもあり、緊急脱出セットでも枕元に常備して家族に周知徹底しておかないと、じょうずに手元に調達できないこともあるだろう。・・・というわけで、昨日から今日の入院中には、つい先ごろから読み始めていて(農作業で疲れてページが追えず、このところは一日2ページ進まなかった)第1章で滞っていた大村さんの幾何のはなしを、(テーブルの上に置いてある緑の本をメガネと一緒に持ってきてとL氏に頼んで)病棟に持ってきてもらって読み進んだのである。

我々科学者にとって(人類にとっても)宝物である幾何学を、アナフィラキシーの症状で危なかった日に読み進めるのは、それはそれで格好いいような気もする。あるいは、スノッビッシュで格好悪いような気もする。大村さんの本は読みやすく、一泊二日の入院であれば、何とか通読可能である。今回は初等幾何が中心だったので、一層気楽に読み進められた。

実は、この本は、昨年4月末の帰省の際に同じく大村さんの論理の本と共にカバンに忍ばせて持っていた本である。ノンビリとした帰省計画が一転して予想外の現実展開となり、Y氏の緊急入院と介護、ご近所回りと法事、家の片づけなどに忙殺されて、「まえがき」さえ読み始められなかった。そういう「いわく付」の本であるが、今回の自分自身の緊急入院のお蔭で無事に通読することができた。とりあえず、安心してL氏にバトンタッチすることができそうである。

ただ、本当に死にそうなときまでには、もう少しステップアップした幾何学(できれば憧れのリーマン先生)を握りしめていられたら・・・それが理解できるほど明晰な頭脳でいられたら・・・きっと(その時点では)死なないだろうと思う。Learn as if you were to live forever!  あるいは最近覚えたスペイン語では、 Aún aprendo アウン・アプレンド!

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補注 リーマン幾何
リーマン計量をもつn次元空間の概念を取り扱う幾何学
ロバチェフスキー・ボヤイの幾何学も含めた非ユークリッド幾何の全体をリーマン幾何と呼ぶことも少なくありません(大村、同書、p249)

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