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趣味で物理学

2016年9月7日 水曜日 晴れのち曇り 午後2時頃からときどき強い雨

広江克彦 趣味で物理学 理工図書 2007年

単位時間に与えられる運動量の大きさを「力」と呼ぶ

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ポテンシャルエネルギーの正体
そもそもポテンシャルエネルギーというのは、力を及ぼしあう2つの物体の間の関係を表したものである。上の疑問のように、持ち上げられた物体の側だけにそのエネルギーが蓄えられていると考えるのは変である。(広江、同書、p41) ・・・(中略)・・・ ポテンシャルエネルギーに実体はないのである。よって、どこに蓄えられているわけでもない。ただ、ある地点から抜けるのにどれだけの運動エネルギーが必要かを表しただけの人為的なパラメータである。こう言ってしまうと、定義どおりの当たり前のことを繰り返しているだけの気がするが、今や、エネルギーについての理解は前より広がっている。  エネルギーが保存するのは、エネルギーが保存するようにポテンシャルエネルギーを導入して辻褄合わせをしたからなのである。全く当たり前のつまらない結論だ。エネルギー保存則の裏に「在る」のは、運動量と、運動量を交換する法則だけなのである。(広江、同書、p43)

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てこの原理を考える
・・我々はよくこれらのことを「てこの原理によって・・」と一言で片付けているが、よくよく考えるとなぜこのような事が起きるのであろうか? 「原理」と呼ばれているが、本当に原理と呼ぶほど基本的な法則なのだろうか? いや、そうではない。もっと基本的なことから説明がつくのである。(広江、同書、p46)・・・(中略)・・・ ただ「2点の間を結ぶ棒」という制約条件が入る事によって当然成り立つ現象なのである。  二つの点が結ばれているという条件は大切である。・・・(中略)・・・ 回転というのは2つ以上の物体が「結ばれている」という条件によって大きな意味を持ち始めるのである。そしてこの世にある物質は「力」という制約条件によってお互いに結ばれている。(広江、同書、p47)

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角運動量 angular momentum L = r x p
r 回転の半径
p ある半径で回転運動をしている質点の運動量(広江、同書、p49)

力のモーメント N = dL/dt
つまり角運動量Lとは力のモーメントNによる回転の効果を時間的に積算したものである、と言う以外には正しく表しようのないものであって、日常用語でぴったりくる言葉はないのかも知れない。(広江、同書、p50)

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