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古第三紀・新第三紀・第四紀の生物

2017年1月1日 日曜日 曇り

土屋健 古第三紀・新第三紀・第四紀の生物 上巻・下巻 技術評論社 2016年

“王”の登場
 4000万年前ごろには、完全に水中適応し、現生のナガスクジラ並の全長を持つクジラ類が現れた。バシロサウルス(Basilosaurus)である。「Basilo」はギリシャ語で「王」を意味する。全長20メートル。クジラ類が進化の道を躍進していた古第三紀始新世どころか、新第三紀まで見ても最大の哺乳類である。・・・(中略)・・・
・・爬虫類であれば、歯は基本的にすべて同じ形をしている。哺乳類であれば、犬歯や臼歯など場所によって形の違いがある。すなわち歯の化石は、爬虫類か哺乳類かを決める有力な手がかりなのだ。・・・(中略)・・・
 しかし、学名には「先取権の原則」が存在し、たとえそれがどんなに誤解を招こうとも、基本的には先につけた名前が優先される。・・バシロサウルスは哺乳類でありながら「サウルス(=トカゲ)」と呼ばれ続けて現在に至る。(土屋、同書、上巻、p162-163)

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新第三紀
インドはアジアに衝突し、ヒマラヤ山脈をつくりあげた。この衝突の影響で、東南アジアの陸地が太平洋に向かって押し出され、やがて今日のインドシナ半島や中国南部が形成されていくことになる。日本列島がアジアの大陸東端から離れ始めたのも、この時代である。(土屋、同書、下巻、p8)

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