culture & history

シリア攻撃中止を呼びかける国連安保理決議案は否決された

2018年4月15日 日曜日 雨
シリアに対する攻撃中止を呼びかける国連安全保障理事会・決議案
田中宇さんの解説より<以下引用>
・・トランプはこの構図を逆手に取り、テレビドラマ演出の経験を生かし、本気でロシアと戦争しそうな感じで突っ走って軍産をビビらせ、軍産がトランプの好戦論に反対してロシアと戦争しないでくれと言わせ、軍産の「戦争反対」の姿勢に押される形で、米軍のシリア撤退もしくは米露協調を実現しようとしている。トランプは北朝鮮に関しても「先制攻撃」を言い続けて軍産をビビらせ、米朝会談の開催につなげている。トランプは今回、シリアで「北朝鮮方式」を試みているわけだ。(2018年4月14日 田中 宇 http://tanakanews.com/180414syria.php )
**

スプートニク日本によると・・
2018年04月15日 02:31(アップデート 2018年04月15日 03:32)
国連安全保障理事会でシリアに対する攻撃中止を呼びかけるロシアが提案した決議案は過半数票を集めることができず、承認されなかった。
安保理会議は昨晩に実施された米英仏によるシリア攻撃後、ロシアの発案で召集されており、その中で決議案採択をめぐる投票が行われた。ロシア提案の決議案に賛成票を投じたのはロシア、中国、ボリビア。8か国(フランス、英国、米国など)が異議を唱え、4か国(ペルー、カザフスタン、エピオピア、赤道ギニア)は棄権した。(<以上、スプートニク日本より引用終わり>
***
補註 国際連合安全保障理事会・残りの5つの非常任理事国は? 非常任理事国:ウィキペディアによると・・・
https://ja.wikipedia.org/wiki/国際連合安全保障理事会
非常任理事国は、常任理事国以外の国際連合加盟国の中から選出される。任期は2年で、毎年半数の5か国が改選される。再任は出来ず、必ず退任する。選出の手順は、まず各地域グループが候補を選び、国際連合総会で3分の2以上の支持で承認される。支持が3分の2に満たない場合は、達するまで投票を繰り返す。
地域ごとの配分は、アフリカが3か国、アジア西ヨーロッパその他・中南米の各地域が2か国ずつ、東ヨーロッパは1か国を選ぶ。<以上、ウィキペディアより引用終わり>
補註 現在の非常任理事国は?
上記スプートニク日本の記事とウィキペディア(Wikipedia)の非常任理事国の国名が若干異なっている。たとえば今回の採決に棄権票を投じた赤道ギニアとペルーは、今日現在のウィキペディア(Wikipedia)では非常任理事国のリストに載っていない。
補註:
国連の広報センターのホームページから<以下引用>
非常任理事国(10か国) ※( )内は任期期限年
ボリビア(2018)、コートジボワール(2019)、赤道ギニア(2019)、エチオピア(2018)、カザフスタン(2018)、クウェート(2019)、オランダ(2018)、ペルー(2019)、ポーランド(2019)、 スウェーデン(2018)
とリストアップされていた。
スプートニクの記事とは矛盾していない。しかし、ウィキペディア(Wikipedia)の日本版の記事はずいぶんと誤っていたことが分かった。ウィキペディア(Wikipedia)を引用するときは間違いが含まれている可能性を銘記すべきである。ウェブで調べるにしても、ウィキペディア(Wikipedia)の記事だけで鵜呑み理解してはいけない。
・・ということで、
「8か国(フランス、英国、米国など)が異議を唱え」となっている残りの5つの非常任理事国は:
コートジボワール(2019)、クウェート(2019)、オランダ(2018)、ポーランド(2019)、 スウェーデン(2018)の5カ国ということになる。
幸か不幸か、現在、日本は国連安保理の理事国ではなく、今回の採決には加わらなかったのである。平和憲法を持つ日本として、今回のような米英仏の武力行使に対して賛成するようなことがあってはならない。公職につくものは、まずもって憲法前文の精神を遵守しなければならない(補註の補註参照)。百歩譲って、傀儡属国体制のつらさ、正面切って意見を述べられない状況であれば、せめて「毒ガス使用の事実関係が明らかでない」などの理由で棄権したい。(本当は、そのような理由であれば、棄権には結びつかない。武力行使には反対しなければならないのである)。
補註の補註 日本国憲法前文「われらは、平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようと努めてゐる国際社会において、名誉ある地位を占めたいと思ふ。」とある。私は、国際社会において日本が名誉ある地位を占めるようであって欲しいと切に願っている。
********************************************
2018年4月16日追記
藤永茂さんのページを再読しつつ:
 このまま、世界の政治状況が推移すれば、核戦争は必至と思われます。この事態の深刻さを、荒野で、しきりに叫び続けている米国の賢者Paul Craig Robertsの勇気ある発言の数々をブログ『マスコミに載らない海外記事』http://eigokiji.cocolog-nifty.com/blog/ は逐一翻訳紹介してくれています。実にありがたいことです。しかし、私としては、若い世代の日本人の論者たちからの直接の強力な発言を期待してやみません。(藤永茂さんの2018年4月9日の記事より引用 )
*****
********************************************
RELATED POST