「新たに発見されるであろう石油」を推定する方法

2018年9月13日 木曜日 曇り
武田邦彦 エネルギーと原発のウソをすべて話そう 産経新聞出版 2011年(平成23年6月8日)

「新たに発見されるであろう石油」を推定する方法は二つ。
 一つは、「いままでの知見」に基づいて石油の埋蔵量を推定する方法。
 もう一つの石油埋蔵量の推定方法は、一つ目の推定方法のような基本的な誤謬を避けるための方法。それは、たとえば地球が誕生した時の石油の原料(CO2)の量と、現存する酸素(O2)の量から、論理的に炭素(C)の量を計算するというもの。このような方法であれば、物質不滅の法則が間違いではなくて、採用するデータに誤差が少なければ「将来発見されること(新しい知見)」を知らなくてもこと足ります。
 この方法で私(武田さん)が計算してみたところ、石油系エネルギー(還元炭素)の寿命は500万年。それから地形的に掘れそうなところを抽出して計算し、低く見積もって8000年としている。(武田、同書、p108-109より抄)
補註 石油系エネルギー(還元炭素)と明記してあることに注意。簡単に掘り出せる(EPRの高い 10< の)自噴油田についてはずっと早く枯渇することも考えられる。
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メドウズ「成長の限界」の仮定: 「資源枯渇と食糧生産、環境汚染、工業化の程度、人口に変化がない」とすると・・
 しかし、このような「仮定」は歴史を振り返れば無意味と言えます。人類の歴史は発展と変化の歴史であり、メドウズの言うような「同じ状態に止まっている」ことはかつてなかったのですから。
 事実、1970年から2010年までの状態は、すでにメドウズの仮定が誤っていたことを示しています。たとえば、石油については1970年に「可採埋蔵量」とされていた量とほぼ同じ量が、その後に発見されています。つまり埋蔵量は2倍になりました。今後も増えるでしょう。(武田、同書、p106-107)
補註 繰り返しになるが、簡単に掘り出せる(EPRの高い 10< の)自噴油田についてはずっと早く枯渇することも考えられる。
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 ・・ですから、地球が誕生した時の石油の原料(CO2)の量と、現在の酸素(O2)の量から、論理的に炭素(C)の量を計算すれば、見つかっていない還元炭素の量を推定することができるわけです。大きな枠組みで考えれば、還元炭素のある場所はわかっていますが、その埋蔵場所によっては取り出しにくかったりします。(武田、同書、p111)
 還元炭素はだいたい1.2g/ccくらいですので、必ず土と水の境目当たりにあるわけです。(武田、同書、p112)
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石油頼みのシステムこそ問題
 ・・つまり「液体」の燃料である石油頼みのシステムをつくりあげてしまっているということです。石炭を使わざるを得なくなったとき、どうするのか。
 固体の石炭や気体の天然ガスを液体にする技術を見つけるか、液体を使わないシステムをつくりなおすかのいずれかの選択が必要です。
 いずれにしても「液体」が少ないことはわかっていることですから、優先順位を決めなければならないと思います。たとえば、石油は自動車や航空機の燃料、それから医薬品などに使い、電力は石炭を頼る。まずはどうしても液体でなくてはならないものに石油を使い、あとのものは他のエネルギーでまかなうという考え方です。(武田、同書、p114-115)
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