「白痴」: Lebedev は「のだいこ」?

2019年1月17日 木曜日 雪

Alan Myers 訳 オックスフォード版 「白痴」

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‘And I’ll do it, I’ll walk on my hands.’

‘You see! And you’ll get nothing, nothing, you can dance about for a week!’

‘That’s right! Give me nothing, that’s what I deserve! And I’ll dance. I’ll leave my wife and little children to dance before you. Grovel! Grovel!’ (ibid, p9)

補註 目の前にいる人物が最近250万ルーブルもの遺産を相続したラゴージンその人であることを知って、レーベジェフは機会の前髪をつかもうとする。面白くもあり、また、現実社会ではいかにも往々にして遭遇する場面である。

補註 grovel 英語の辞書では・・ 【自動】1.腹ばいになる 2.ひれ伏す、屈服する、卑屈な態度を取る。英語からはどう訳すのだろう? 「ひれ伏すのじゃ! ははー。ひれ伏すのじゃ! ははー。」といった感じに訳すだろうか。光文社版の亀山訳では「ちょっとは喜ばせてくださいよ、お頼み申します!」(光文社古典新訳文庫 白痴1、 p20)となっている。原文ロシア語に当たらないと私の英語からの重訳ではオリジナルから遠ざかってしまっている危険がある。

補註 レーベジェフは立派な幇間であるが、プロではない太鼓持ちすなわち「のだいこ」ということになろうか。「鰻の幇間」に登場する一八のような感じで「陸釣り」を手始めに、ラゴージン邸に乗り込んでの「穴釣り」までレパートリーを拡げてゆく。

幇間の足踊り(ウィキペディアより引用)

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