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ケガレは外来の陰陽思想: 縄文的な世界観と百八十度ちがっている

2019年4月9日 火曜日 快晴・空が青い


瀬川拓郎 アイヌ学入門 講談社現代新書2304 2015年


 ・・このような死をめぐるアイヌの態度は、縄文時代のそれと百八十度ちがっていることに驚かされます。 縄文時代の葬制では、死者は忌み遠ざける存在ではありません。環状集落と呼ばれる縄文時代の村は、環のように配置された住居群の内側に墓地があります。村のなかの貝塚に死者が葬られることもありました。 また・・遺体が腐食するまで墓穴に埋めない一種の「もがり」や風葬も行われていました。・・・(中略)・・・ このような死者との濃密な接触は、死者のケガレを強くおそれていた近世以降の北海道アイヌには、想像もできないことだったにちがいありません。(瀬川、同書、p176-177)


 ・・アイヌが、ケガレ祓いの呪術やケガレの思想そのものを日本から受容したとすれば、それは歴史の皮肉としかいいようがありません。  ケガレという「排除」の思想とは無縁にみえる縄文的な世界観を考えるとき、アイヌのケガレ祓いの呪術やその思想に、私は強い違和感を覚えます。そしてその違和感は、日本からやってきた「外来思想」だっとことに由来するのではないか、と思われるのです。(瀬川、同書、p192)


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