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「中今」とは呪術の「時」

2016年12月2日 金曜日 雪

昨日の雨で札幌市内の雪はすっかり融けてしまったが、今朝は激しく雪が降っいて、地面は真っ白となった。寒いことである。

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吉野裕子(よしのひろこ 1916-2008) 日本古代呪術 陰陽五行と日本原始信仰 講談社学術文庫 2016年 (オリジナルは1974年大和書房より刊行。まえがきも1974年付けとなっている。)

「中今」とは呪術の「時」
しかし人は太陽とはちがう。折角生まれてきたものが、何を先を急ぎ、西方を目指すことがあろう。この現世で「中今」と祝(ほ)がれるときを十分に生きて楽しまねばならない。放っておけば西へ動こうとする生命を、時間的にも空間的にも現世の中央に止まらせねばならない。それが古代日本人にとって至高至上の命題であった。(吉野、同書、p48)

西方を志向する新生命の運動を、中央から中央への運動にねじむけるための呪物が産屋である。(同、p49)

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