agriculture

牧草チモシー vs 雑草レッドトップ

2016年7月7日 木曜日 晴れ

「農家のほとんどが、雑草と牧草の区別がついていない。雑草だらけの草地は北海道でよく見かける」という。・・チモシー以外(ケンタッキーブルーグラス、レッドトップ、リードカナリーグラスなど)すべて草地に生えているイネ科雑草だ。確かに、パッと見てもどれが牧草か見分けがつかない。  「雑草」の定義は草地の状況や考え方によって違うだろうが、「雑草が多いと、トータルの栄養量、TDN、CPが落ちる。特にカルシウムや消化のいい繊維が少なくなる」。(現代農業、2016年8月号、p246)

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私の畑に元気良く生えてきたのは雑草・レッドトップである。どんなふうにこの草と付き合ってゆくことになるか、先行き不透明である。とりあえず来週あたりからブドウ苗に近接して繁茂しているレッドトップは刈り込む必要があるかと考えてみている。

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補注 牧草 チモシー ウェブ情報によると・・・http://livestock.snowseed.co.jp/public/83495730/72678349306e7a2e985e/30c130e230b730fc306e72796027306854c17a2e306b306430443066

<北海道において最も広く利用されている牧草>
チモシーは北海道において最も広く利用されているイネ科牧草であり、また、北海道以外では青森県などの東北北部で主に利用されています。チモシーが北海道で広く利用されている主な理由は、耐寒性や雪腐病に強く、永続性に優れていること、刈り遅れても嗜好性が低下しにくいことなどが挙げられます。チモシーは北海道における主要な草種であることから、品種数も多く、極早生から晩生までの出穂の幅は約1ヶ月にも及びます。

<チモシーの欠点>
チモシーの欠点として、刈取り後の再生が遅いこと、干ばつや高温に弱いこと、秋の生産性が低いことなどが挙げられます。特に混播する際は、2~3番草において他草種との競合が問題となり、混播相手や混播割合、栽培管理を誤ると永続性が低下する恐れがあります。また、オーチャードグラスと比較すると倒伏に弱く、品種改良においては、耐倒伏性は重要な育種目標となっています。倒伏すると、収穫ロスや蒸れにより裸地が発生する場合があり、また材料草が高水分となるため、サイレージの発酵品質が低下しやすくなります。
(引用終わり。以下省略)

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新潟県での牧草栽培に関して・・・以下、引用 http://www.ari.pref.niigata.jp/nourinsui/manual/shiryou/1saibai.pdf
○ オーチャードグラスは採草地・放牧地の基幹草種で、県内全域で栽培が可能。
○ リードカナリーグラスはイネ科牧草の中では嗜好性は劣るが、永続性に優れる。
○ ライグラス類は、他のイネ科牧草に比較して耐雪性が劣るので、根雪日数の長い地帯(根雪日数90日超)での栽培には不向き。
○ チモシーは耐暑性が劣るので、冷涼な地帯での採草利用向け。
○ トールフェスクは放牧地の補完草種。
○ アルファルファは播種した年の根雪日数が長いと越冬個体が減少する。(以上、引用終わり)

補注 つまり、北海道では(空知南部では根雪は12月から4月中旬までの四ヶ月半、135日!)ライグラス類は不向きで、チモシーが良く使われているようだ。
私の一昨冬来のイネ科緑肥栽培の経験では、大麦手間いらずは越冬個体が少なく、非常にがっかりした。一方、マルチ小麦は比較的良く越冬する。ライ麦ライタロウは、越冬個体少なく、春になってから蒔いた方が良かったと反省している。なお、イネ科以外では、キカラシ(シロカラシ)も越冬個体が極めて少なく(今回は春の開花は皆無)、残念な結果だった。

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チモシーグラス http://store.shopping.yahoo.co.jp/nikkoseed2012/skn88880361.html?sc_e=slga_pla
■特徴
・柔らかい牧草で家畜の嗜好性・採食性が高い
・北海道、北東北地方での栽培に向きます
・早生種で2番草、3番草の採草も多収です
・北海道北見農業試験場育成品種
・OECD登録品種
・ウサギやペットの餌としても最適
■播種量と播種適期
播種量:2~3kg/10a
春播き:3月~5月
秋播き:9月~11月
■出穂開花期 6月初旬

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補注 チモシー 品種名:オオアワガエリPhleum pratense L.(イネ科アワガエリ属) ウェブ情報によると・・・
耐寒性、耐雪性に極めて優れる大型の多年草で、牧草利用の多い草種です。冷涼湿潤な土壌を好み、乾燥を嫌います。耐暑性は弱く、温暖地以南での利用は衰退が早い草種となります。緑化向けでは寒冷地積雪地帯で利用されます。発芽のスピードは寒冷地草種の中で最も速いです。本種は芝生利用には適しません。

・・・北海道での牧草の代表種。タネは1kgで2000円弱、秋の播種期は9月。

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追記 2019年5月16日

当農園でも自然に?チモシーの自生が見られるようになって、少しずつ株の数を増している。今がちょうど開花の時期のようだ。道道の脇でも咲いているのをよく見かける。

今回は新植のブドウの畝間(垣根脇の通路)にチモシーやペレニアルライグラスなど牧草の種を播いてみた。(ただし、タネが高価なので、ごく薄撒きである。) 何もしないとレッドトップに蹂躙されるのであるが、今回のブドウ畝はどんな植生になっていくことだろうか。(190516追記)

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