community

community building は、むしろ気持ちの問題であり、「地域同士の仲間意識」を培うことを目的にするもの

2019年9月20日 金曜日 曇り時々にわか雨


マーク・ピーターセン 英語のこころ 集英社インターナショナル新書 2018年(オリジナルは2010年連載)


The greatness of a community is most accurately measured by the compassionate actions of its members.  (Coretta Scott King, ditto, p78)

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出会いを求めて集まる場所

 英語圏、とりわけアメリカの都市社会学者は、 community building という用語をよく使う。この表現は、一見したところでは「町づくり」「地域おこし」のことを言っているように見えるかもしれないが、本当の意味はだいぶ違う。

 というのも、地域の経済力を向上させることを目的にする「町づくり」や「地域おこし」とは違って、 community building は、むしろ気持ちの問題であり、「地域同士の仲間意識」を培うことを目的にするものなのである。

 ここでの community は、具体的な「市街地」ではなく、漠然と「親交というもの」を表している。 common (共有<共通>の)という言葉と同じ語源を持つ語で、利害や趣味などを共有する者同士の「連帯感」がそもそもの意味だった。こうした抽象的な意味での community は「数えられない(不可算)名詞」として用いられる。

 また、社会学者が community building の話をすると、たいてい third places (第3の場所)という用語を使う。・・「第1の場所」は「家」であり、「第2」は「職場(学校)」だが、「第3」の方は「地域社会」において人が会話や社交、出会いを求めて集まる場所だ。

 ・・アメリカでは、一般的に最も重要な third places となるのは、 farmer’s markets (農民市場=地元の農民が生産物を直売する市場)と coffee shops (カフェ)と bookstore (本屋)である。


・・・(中略)・・・


第3の場所の特質

 ところで、アメリカの社会学者レイ・オルデンバーグが、「本物の third places 」の特質を次のようにリストアップしている。

・Free or inexpensive (無料、もしくはあまりお金がかからない)

・Food and drink(飲食あり)

・Highly accessible: proximate for many (walking distance)(十分にアクセスしやすい:多くの人にとって近い[歩いていける距離])

・Involve regulars(常連客あり)

・Welcoming and comfortable(居心地がよさそうな、くつろげる)

・Both new friends and old should be found there(新しい友だちと前からの友だちの両方に会える)


(ピーターセン、同書、p78-82)


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