菜園日誌

菜園日誌 160827-160914

2016年8月27日 土曜日 晴れ

昨日の雨の後、爽やかな晴れの日。

家庭菜園にて、モモタロウトマトの収穫。腕に一杯。今が収穫の旬である。

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午後、誘引整枝・草むしり。今日で南側を一巡終えた。成長点が活き活きしていて仕事をしていて快い。

シャルポンティエ、小さな花を7つ8つ摘み取る。香りが馥郁。自宅のテーブルの上に、ウェッジウッドのワイルドストロベリーのソーサーに水を張って活ける。

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2016年8月28日 日曜日 晴れ

朝から、バラ苗の定植。西側から順に
フラゴナール、
レイディオブシャーロット、
ピエール・ロンサール、
トランクィリティ、
と植えた。今まですでに植わっていたのは、西側から、
フレンチレース、
マルク・A・シャルポンティエ、
ナエマ、
スピリットオブフリーダム、の4本である。これで計8本。ずいぶんと充実してきた。

そのあと、ブドウの誘引整枝・苗周りの草むしり。

午後、朝に植えたバラに水やり。また、フレンチレース、マルク・A・シャルポンティエ、ナエマ、スピリットオブフリーダム、の4本の株周りを広く掘って、買ってきた腐葉土(チークの高級輸入品)を入れ、土を掛けて埋めてやる。やや遅ればせながら苗の周囲をリッチな土に改善する目論見である。

その後、ブドウの誘引整枝・苗周りの草むしり。シャルドネ、ソーヴィニヨン・ブラン。計、2列。残るは、ソーヴィニヨン・ブランの3列、150本となった。

コスズメの幼虫、大型3匹捕殺。スズメガの親のような蛾の飛んでいるのも見た。卵を一個ずつ産むらしい。これでは被害が続くのも肯ける。

小さな毛虫、4匹捕殺。ハサミを近づけるとサッと逃げる(葉から落ちる)。コスズメが枝にしがみついているのとは対照的に、非常に敏捷な動きである。そっと近づいてやっつけなくてはならない。

ヒマワリ、プラドレッドのタネ(花殻)の収穫。

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2016年8月29日 月曜日 曇り 風つよい

朝から誘引整枝・草むしり。ソーヴィニヨン・ブラン、北側の東から3列、13時半まで、6時間でやっと3列。雨が降ってから日が経つとメヒシバ・エノコログサ・イヌビエ、すべてとても抜きにくい。

午後から南側の13列と挿し木苗に納豆強化愛媛AI・トウガラシエキス(300倍)・Zボルドー(800倍)散布。6回分で、90リットル余。終わったのが夕方7時前。暗くなりすぎた。もう少し早く終わるようにしなければならない。

コスズメ、大型1匹捕殺。コスズメとの闘いは続いている。(脱皮阻害剤などの殺虫剤は一切使わず、ひたすら見つけたら手で取る、を繰り返している。昨夜は夢に丸坊主にされた苗(すでに大きくなっている苗)を見て冷や汗で目覚めた。殺虫剤を使わずに対処するのは、幼苗の状況では非常に厳しいと思う。7月からだともう一月半、親のスズメガは延々と卵を産み続けているようだ。一頃よりは少なくなったとはいうものの、終わりがなかなかやってこない。

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2016年8月30日 火曜日 曇りときどき雨、夜、台風10号による暴風暴雨(十勝清水・南富良野では増水洪水による大きな被害が出た)

2016年8月31日 水曜日 曇りときどき雨

 午後3時半、植物検疫所にて。ピノノワールの芽欠き。すべての株で芽が育っており、今回は芽欠きで1本にした。検疫所の優れた環境下では、リスクはゼロと考え、通常はバックアップにもう1本を残すことが多いが、今回は早くも1本限定である。
 50株はAbel、50株はUCD5。この二つのクローンの成長度合いは明らかに違っていて、UCD5が、Hさんのシャルドネやソーヴィニヨン・ブランとほぼ同様の華々しい旺盛な生長をしているのに対し、Abelの生長は遅れている。はっきりとした差である。ブドウが生ったとき、そしてワインに醸したとき、それぞれこの明確な差がどのように反映されるか、とても楽しみになった。
 検疫所の温室では昼間は23度の冷房をしていただいている。Hさんからの要望として、しっかりした苗に育てるため、昼と夜との寒暖差を大きくした温度調整をしていただきたい、とのこと。なるほど合点と思いたいが、私には温室のような半人工的な環境で植物の生長がどのように影響を受けるのか、良く分かっていない。時間の余裕ができたら、植物生理学を勉強しながら考えてみたいと思う。今回は検疫担当のOさんにすべてお任せしている。

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補注 ピノノワールのクローンAbelとUCD5について:
The unidentified ‘Abel’ clone (also known as the ‘AtaRangi’, ‘gumboot’ or’DRC’ clone) is highly regarded inNew Zealand. とのこと。 UCD5 (Pommard): was especially sought after for its deep-hued, firm-structured wine. とのこと。いずれも、グーグル検索で出てくる本の中の記載。Wine Atlas of New Zealand, 第 1 巻 著者: Michael Cooper、とのこと。コピー・アンド・ペーストはできないので書き写した。

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2016年9月1日 木曜日 晴れ

私の圃場の南端隅にカスケード倉庫設置、そのための地均し作業などが今日から始まる。カスケード倉庫自体は9月19日(月)に設置予定とのことである。

・・・と思っていたら、先ほどKさんから電話が入り、地均し作業は9月10日ないし17日の週に延期になったとのこと。延期の理由は伺わなかったが、私が思うに、今日からの作業の担当・バックホーのスペシャリストGさんに、一昨日からの台風の被害復旧工事の緊急の仕事が入ったのではないか。報道によると、JRの線路などが酷いことになっており、確かにそちらの復旧の方が喫緊である。私の倉庫は6月から考えても延び延びで情けないが、今の北海道の被害の酷さを思うと、妙に納得してしまったのである。

午後、極度の暑さである。特に、照りつけられて焼かれた(T町の)我が自宅が暑い。道路の温度計で30度。室内もそれと同じ30度。

余りに暑いので、午後は早めに圃場へ。

台風の影響は殆どなかったが、何ということだ! せっかく植え付けたばかりのバラ苗が枯れかけているではないか。からからに乾いて葉っぱが枯れている。今度の台風は十勝地方には空知川の氾濫など多大な被害を及ぼしたのだが、空知地方の我が圃場には、雨をもたらしてくれなかったのだ。バラの株元には水を入れた10リットルのプラボトルを置きっぱなしだったので、枯れそうな4株に水をたっぷりとかけてやった。台風が来る前にこの10リットルを用いるべきだった。天気予報で何十ミリも降ることになっていても、現実には降らないこともあるのだ。台風のもたらす雨など、誰が予想できよう。

南側、西側のバッカスの列から誘引整枝。自分の圃場のバッカスのか細さ、小ささを見ると、昨日のニュージーランド・ピノ苗の太さ旺盛さと引き比べて、気分が落ち込んでしまう。自分の息子の模擬試験の結果が、同級生(あるいは下級生)の他所の子たちに比べて大きく劣るのを思い知った親の心境のようになってしまった。子供の成長ぶりや得意不得意にはそれぞれ遅早や特徴があるのだから、その子に応じた応援をして伸ばしてやるのが親のなすべき事なのだが。・・・私のバッカスたちは、(ニュージーランドからの輸入苗に比べて)もともと細っこい接ぎ木苗だったし、根も細かったし、植えられた畑は痩せた砂がちの固い土地なのだから、根がある深さまで伸びるまでは生長が遅いことは承知の上なのである。それでも気持ちがしょげてしまう。一方、6列目からはシャルドネで、こちらは勢いよく強勢である。まずまず今年度の目標をクリアしつつある。

今回は草むしりはほぼ省略。だから速く進み、6列半。途中で蚊取り線香が燃え尽きていたのに気づかず、手脚を何ヵ所も蚊に刺されてしまった。バラのことでしょげていた所為かも知れない。

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2016年9月2日 金曜日 晴れ

朝、圃場にて。順調に育っている南側の西から8列目、シャルドネの下葉に病変。白いカビ。ベト病の再発である。(自宅にて、実体顕微鏡でも確認。)

ボルドー液を使ったのが、今週の月曜日だから、ほんの3日半前。ボルドー液では予防しきれなかったのである。それとも散布の仕方が不十分で、ボルドー液がかかっていないところに発病したのかも知れない。

今日はすぐさま、治療薬剤散布を考えなければならない。どの範囲にか? このところ圃場を南北の半分に分けて、散布も別々にやっているために、現状把握も喫緊必要である。 補注 南側のカラム、シャルドネだけでなくソーヴィニヨン・ブランにもベト病の発症が見られる。バッカスは明確でない。北側のカラムのシャルドネも、南側のシャルドネに比して程度は低いものの、はやりベト病のカビが葉裏に並んでいるものがある。(今回は南側に関しては、シャルドネを見ただけ) 別畝の挿し木に関してもシャルドネに明らかにベト病が再発。ベト病に関しては、シャルドネが罹患性が一番高いようだ。 すなわち、圃場全体に付き、治療薬剤散布が必要。2016年9月2日12:10追記。

今回の処方 ホライズン ドライフロアブル2500倍 6グラムを15リットルに。
併用剤として、ジマンダイセン 800-1000倍 (18.75〜15.0ml/15リットル)http://www.greenjapan.co.jp/horizon_df4.htm によると、ホライズンに対しジマンダイセン併用の薬害はブドウに関して観察されないとのこと(充実した併用表が載っている)。今回、ホライズンはドライフロアブルなので展着剤は用いない。ホライズンを溶かしてから、水和剤のジマンダイセンを薄めて加えて調製する。

午前中で15リットルを2.5杯、シャルドネ3列にかけられただけ。丁寧にかけているが、このペースだと仕事が終わらない。午後はペースを速めなければならない。(実際、午前中のシャルドネ西から6,7,8列が一番よく生長している列である。これらに丁寧に散布すると薬液が一杯いるわけである。午後はもっと速く進めると思う。

コスズメの幼虫、大型1匹捕殺。この後に及んでまだコスズメか・・イヤになるが、親が生み付けるのだから仕方がない。ほかにも、毛虫、2匹捕殺。毛虫の方は名前を調べるゆとりがない。また、数も今のところ多くなく、散発的で、しかも葉っぱの食害は軽微と言ってよい。

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暑い。室温が30度。外の方が風が吹いて涼しいくらいだ。休んでいた方が身体によい残暑であるが、ベト病と戦わなければならない。

午後は、まず挿し木苗に支柱を立て、誘引。大幅に遅れてしまったが、マルチの上に倒れているようでは、ボルドー液の散布もままならず、それがベト病再発の原因にもなっていたかも知れない。作業自体は単純であっという間に終わるはずであるが、苗の本数が多いので意外に時間がかかった。綺麗に咲いている黄花コスモスも感謝しながら、抜いてしまった。コスモスが繁茂していては隣のブドウ挿し木苗の手入れができないから致し方ない。挿し木苗は8月初めのベト病の傷跡(今は瘢痕状態)が痛々しい。

次いで、シャルドネ4列目(西から9列目)からホライズン散布開始。ソーヴィニヨン・ブランの4列、最後はバッカスの5列目半分だけを終えて、もう暗くなってしまった。残りは明日。挿し木苗にも薬剤散布しようと思うが、今日は果たせなかった。

この仕事の進み方を考えると、今年は、ブドウの世話をしているというよりも、ほとんどの体力気力を薬剤散布作業に使ってしまっている状況である。来年はスピードスプレイヤーないし同等のものがあったほうがよかろう。

2016年9月3日 土曜日 曇りときどき雨(ぱらつく程度)

朝、家庭菜園にて、モモタロウトマトの収穫。腕に一杯。

午前午後
手分けして、
1)ブドウの誘引・整枝 今回は主軸を1本に限定し、脇芽もかなり欠いた。風通しを良くするのと、薬剤散布がまんべんなく行えるようにするのが主目的である。
2)ベト病(プラス・黒痘病)に対する治療として ホライズン2500倍、アミスター1000倍、ジマンダイセン800倍、以上3者併用の薬剤散布。北側のカラム、シャルドネ、ソーヴィニヨン・ブラン(午前中)、午後は、南側のカラム、バッカス、挿し木苗、北側のカラムの混成列28本、バッカス、以上。家人が行うと、私よりもスピーディである。薬剤がうまく効いてくれれば良いが。

コスズメの幼虫、非常に小型2匹捕殺(午前1匹、午後に1匹)。小型を見つけたのは今回が初めてである。小型でも尻尾に角があるのでスズメガの幼虫であることは明確である。中型、1匹捕殺。

ほかにも毛虫を数匹、捕殺。

お昼にエダマメ、味勝りの収穫。

考察(2016年9月3日追記): ボルドー散布がベト病コントロールに失敗した理由:
リドミルゴールドMZで治療に成功したように見えたものの、ベト病の菌は胞子の状態で死なないで多量に残っていたはずである。リドミルの効果(残存効果と呼んでみる)が切れてきた時点で、ボルドー液がかからなかったり、前回の治療で瘢痕化していても菌(胞子)が多量に付着して残っていたような場所から、再発症状が出てきたように思われる。ボルドー液の銅剤は植物体に吸収されて効くわけではないので、散布塗布にムラができたり、余りにも多量の残菌があって、しかも雨でボルドーが流されてしまっていて濃度不足であったりして、ボルドー液で防ぎきれない状況にあったのではなかろうか。

すなわち、一旦発症してしまった圃場の場合には、ボルドー液単独の予防維持に移る時は非常に慎重であるべきで、可能ならば植物体に吸収されて予防的に効くような薬(もしあれば)と併用しながら、残存菌が十分に減少するのを待たなければならないのではなかろうか。

今回、発症後の治療に成功していたのだが、ボルドー液単独の予防維持に移行するのが早すぎたのであろう。

では、リドミル治療後の維持をどうすればよかったのか。全体の経過を経験するはずのこれから1,2か月後に改めて冷静に考えてみたい。その答えがいずれになるにしても、来年は、ボルドー液を中心とした「予防」に成功するような作戦を執ることは心に決めている。治療の切り札剤(リドミルのような薬)は、できれば使わないで秋を迎えたいものである。治療よりも予防、が最善手であるのは見やすいことである。(また、有機農業を行うためにも有機で許されている範囲の予防剤・治療剤で乗り越える方向で進めなければならない。今年はこれが達成できなかったのである。)

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2016年9月4日 日曜日 曇り

二人で朝から誘引整枝・苗周りの草むしり、北側のカラム。今まで2本立ちだったものを、今回すべて1本立ちにする。脇芽もカット。午前午後で北側のカラムの12列、5cの1列を残して、すべての整枝を終えた。立ったりしゃがんだりの作業で膝に大変な負担である。大した労働ではないはずなのに非常に疲れる。

ベト病治療の薬剤散布から1日後、ベト病の進行は止められているようである。今回の薬剤散布では吸収されて効くホライズンなどが含まれているため、ボルドー液散布の時ほど薬剤の付着ムラを気にしなくて良い。

コスズメの幼虫、依然として見つかる。中小、3匹捕殺。ほかに毛虫、ヨトウムシ(アオムシ)、その他、数匹ずつ。私たちのブドウ苗には大きなクモが1,2匹常駐しているのであるが、クモのネットにかかっている昆虫はトンボやハエなど、乾いた感じの虫たちである。コスズメの幼虫は捕ってくれない。むしろ葉っぱを全部食べられて家を失うというクモは、私たち同様の被害者である。

ストチュウのペットボトルをいくつも仕掛けて、親のコスズメを捕まえることにした。今のところ、家人の報告では1匹だけしか掴まっていないとのこと。ステルス戦闘機型のスズメガが飛んでいるのを圃場内で見かけることもしばしばなので、ストチュウ・トラップに掴まっているスズメガは少数派かもしれない。

エダマメ、収穫。

2016年9月5日 月曜日 曇り(ときどき小雨がぱらつく程度)

朝から誘引整枝・苗周りの草むしり、南側のカラム。4時間半でシャルドネ3列、ソーヴィニヨン・ブラン1列。今まで2本立ちだったものを、今回すべて1本立ちにする。脇芽もカット。午後は4時間弱でシャルドネとソーヴィニヨン・ブランの残り、計4列。夕方、6時を過ぎるとすっかり暗くなるようになった。6時25分までかかったが、もう手元が見えなくて無理という暗さだった。作業自体は何ということはないのだが、膝に厳しい重労働かも知れない。8月末頃から、アレルギー症状が強く、眼がしばしばしている。クシャミが続けて出て鼻水が流れる。ブタクサ花粉などが原因と思われる。農作業には支障をきたさない。

南側のカラムのシャルドネ・ソーヴィニヨン・ブランのベト病、薬が効いて止まっている。

コスズメ、極小2匹、小2匹、捕殺。今回、主枝を1本にする作業でザバッと枝を切ったので、葉裏にいる極小コスズメ(1齢か2齢幼虫であろう)を見つけることができたのであろう。また、小1匹は今まさに成長点の一枚を食い始めようと取り付いているところを見つけた。運良く幼苗1本の生長数日を稼いだことになる。

コスズメに比べると毛虫などの葉っぱの食い方はいわゆる虫食いタイプの被害であり、葉っぱに茶色の毛虫は見つけやすい。

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2016年9月7日 水曜日 雨

畑仕事に出かける直前から雨が降り出し、やがて土砂降りに。結局、畑仕事はお休み。

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2016年9月8日 木曜日 曇りときどき雨

朝、家庭菜園でモモタロウトマト、7,8個収穫。完熟である。

午前中 気温が低く、上着が欲しいぐらい。

バッカスの誘引整枝・草むしり。西側から4列。4時間余。コスズメの小型1匹捕殺。ほかにヨトウムシ10余匹、毛虫数匹。

エダマメ、収穫。

観察 お隣のAさんのソバ畑、今日は刈り取り。3台もの大型コンバインが連なって刈り取ってゆく。午前中の早い時刻に広いソバ畑がすべて刈り取られてしまった。すっかり秋になった気分だ。

午後 室温は24度、上着があっても暑くはない、けれど上着無しでも作業ができるかなという気候。どんよりとした雲行きで今にも雨が降り出しそうである。バッカスの西から5列目、ソーヴィニヨン・ブランの西から1列目、誘引整枝・草むしり。バッカスの途中ぐらいから小雨が降り始めた。2列を済ませて今日は撤退。今日の誘引整枝で5cの50本を残してすべての苗で主枝を1本に限定した。反省点はいろいろあるが、今年の作業をすべて終えた上で総括して来年につなげたいと考えている。

コウモリガ被害:
バッカスの西から5列目、南から3列目の苗にコウモリガ被害と思われる木屑と大きな穴。葉っぱは元気そうであるが、これだけ樹幹に穴を開けられては大きくなれないのではないかと思う。来年、補植が必要となろう。残念。

午後はコスズメは発見できず。ヨトウムシ10余匹。ヨトウムシの親と思われる個体、2機撃墜。と言っても、地面を這っていたのを上から叩いただけであるが。空中を飛行しているものを高射砲(つまり私の右手)で叩き落とすほどのゆとりも敏捷性も私にはないのである。

ブドウベと病、現在コントロールされているものの、安心はできない。1週間から10日以内ぐらいに次の散布を行い、それからまた1週間から10日後(つまり9月の20日前後か)最後にボルドー液を中心とした止め散布をして紅葉と登熟の秋を迎えたいとシナリオを描いている。

道路工事中なので、峰延のお墓周りの道を通って行き来している。舗装されていないのでかなりの遠回りに感じる。

マルクAシャルポンティエの花盛り、5本ほど摘み取って自宅のテーブルに飾る。かぐわしい。上品な香り。

雨に濡れたが、室温24度、震えるほどの寒さではない。お風呂で温まっておく。

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2016年9月11日 曇り 涼しくなってきた 最高気温の予想は23度。昼間も働ける。

昨日、クロネコ便でリンゴ苗、計7本、到着。

朝、家庭菜園にてムラサキ菜豆の実の収穫(来年のタネ用)。

圃場にて ブドウはベと病の再発もなく、昨日までの雨のお蔭か、みずみずしく元気な成長点が伸びて元気そうである。天気予報ではこれから1週間は雨の予想がない。・・次の雨の前に薬剤散布の適否を考えれば良いと判断し、今日はリンゴを植えることに専念することに決めた。

ソーヴィニヨン・ブランの誘引 4列。コスズメの小型1匹捕殺。毛虫、1匹捕まえそこねて逃してしまった。

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リンゴの苗木の定植:

クッキングアップル:ブラムリー Bramley cooking apples たちを植えるための測量。ブドウの隅柱から南へ30メートルのところで東西に36メートルの水糸を張り、6メートル間隔の苗間の東西畝とした。水糸から1.1メートル南へ支柱(高さ2.1メートル)を立て、支柱の北側10cmのところに苗を定植。植え穴は深さ50cm、直径80cm程度。以下の資材を使って土をヴォリュームアップして大きなマウンドを作り、苗はポットの根鉢を崩さないようにして浅植え。
投入した資材は以下の通り:
東南アジアから輸入されたチークの腐葉土、苗木1本あたり約50リットル
元肥としては過石少々(腐葉土で包む)
この春仕込んだモミガラ・米ぬか堆肥、苗木1本あたり一輪車で3分の2杯程度(40リットルぐらいか)
牛糞堆肥、苗木1本あたり40リットル(20リットル袋で2袋)
カキガラ石灰 少々(苗木あたり250グラム程度)
以上を畑の土(表土は30-40cm程度)と良く混ぜ合わせてマウンドを作り、苗は浅植え。

配置は、一番東に、クラブアップル(花リンゴ)のロイヤリティー(Royalty)。次に西に向かってブラムリー5株、一番西にクラブアップル・レモイネイ(Lemoinei)。クラブアップルは食用リンゴの授粉樹。

補注 crabリンゴについて: 酸っぱくて食べた人の顔がcrabby(俗語、語源はカニ)のようになるから、ということから由来とのこと。

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2016年9月12日 月曜日 晴れ 朝の室温20度と涼しくなってきた。

朝、圃場は露で濡れている。誘引、ソーヴィニヨン・ブラン4列、シャルドネ4列。基本ができているので、誘引は容易く、どんどん進む。9時になる前に8列を終えた。1列に10分程度と速い。この前とその前のラウンドではそれぞれ1列50本に1時間ないし2時間を要したものであったが、昔日の観がある。

ベと病は瘢痕化。綺麗に制御できている。気温が下がってきているので、薬剤散布は次に止めのボルドー液1回だけで何とか今シーズンを乗り切れるかも知れない。天気予報によると、これからしばらくは晴れないし曇りの予想が続き、次の雨の予想は、9月21日(10日後)の水曜日となっている。ただし、朝露で葉っぱがしっとりと濡れるので、気温によっては(雨が何時間か降ることがなくても)ベと病が再発する危険もなくはない。注意深く見ていかなければならない。

コスズメの小型2匹捕殺。1本は危うく成長点を救えたが、もう1本はすでに成長点をやられてしまっていた。ほかに、ヨトウムシ1匹、毛虫1匹、捕殺。

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昨日定植したリンゴ7本に水やり。土がいいので水がスーッと吸い込まれてゆく。これは気持ちが良い。マウンドに浅植えなので根付くまではしばらく水やりを続けたい。

エダマメの収穫。ほとんど同時に収穫時期を迎えてしまうのは、エダマメの性であり致し方ない。よって、今週は毎日しっかりエダマメを食べなければならない。(ダイズにまでしてしまうと、虫食いだらけで食べられなくなるし、選別が大変なワークとなる。)

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一旦自宅に帰って、エダマメを煮て食べる。

Kさんに電話。砂利の追加オーダーを依頼。

機械のKaさんに電話。スピードスプレイヤーに関して相談。今日の夕方にお会いすることに。

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午後は
1)畝間の草刈り。フレールモア、トラクタ50:40より。90分、52:10まで。
2)4ラウンド目の施肥。日暮れが早く、今日は南側のソーヴィニヨン・ブランが残ってしまった。明日残りを行うことに。
3)機械のK澤さんにお越しいただき、スピードスプレイヤー(ステレオスプレイヤーともいうようだ)について相談。カタログをいただく。
 ついでにトラクタのメインテナンスについて伺う。次回、グリスアップに関して教わる予定。オイル交換は来春、作業に入る前に行うと良いとのこと。来年の春先に教わることにした。
4)暗くなってしまったが、昨日定植したリンゴの苗の根元に愛媛AIをかける。これからの幸多かれと縁起の良い白酒をふるまってあげている雰囲気である。
5)暗い中でエダマメの収穫。ミニトマト・ステラ収穫。暗くなっては完熟の赤と緑の見分けもつきにくい。今夜食べる分だけ少量を収穫。

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 家に帰って、ステレオスプレイヤーのカタログを見る。アタッチメント式よりも自走式の方が取扱いは便利そうである。乗れるタイプのものは、ディーゼルエンジンなのも気に入る。(申請すれば減免軽油を使うことができそうだ。今年は軽油のタンクを圃場に備え付けたので軽油を使う機具はウェルカムである。)
 問題は、わが圃場のコンディションがステレオスプレイヤーのタイヤの踏圧に堪えられるものかどうかという点。東側の圃場は水はけ良く、今シーズンを経験した限り、心配なさそうだ。新しくピノを植え付ける予定の西側の圃場はどうか。明日あたり、圃場のコンディションを踏査してみよう。
 それから、キャビン式のスプレイヤーは余りにも高価で、私の場合は買えない。としたら、薬液の霧を被ることになる。それを防ぐための防除ヘルメットなどが必要かどうか(ゴグルとマスク、ゴアテックスウェアだけでよいかどうか)、など、気になる。6月から8月にかけての暑い季節に使う道具なので、ヘヴィな防除ヘルメットなどはなかなか使いこなせないかも知れないのである。それに高価な割には効果が危ぶまれることもある。使ってみなければ必要かどうか分からず、それでは遅すぎるんだなあ。スキーのゴグルで、眼鏡の曇り止めを目的として小さな扇風機の付いているものを買って使ったことがあるが、やや重い上に、割とすぐに扇風機が壊れてしまったのである。やはり複雑なメカニズムは壊れやすい。(その後、結局、スキーの時には眼鏡をかけないで滑ることにしている。私の視力に関しては裸眼でもスキーに際して特に問題はない。)

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2016年9月13日 火曜日 曇り

朝、リンゴ苗に水をやる。

ついで、シャルドネの誘引整枝。昨日までは気づかなかったが、ベと病再発再燃が明らかとなった。誘引は南から北へ圃場を行って帰っての4列200本で切り上げて、自宅に戻り、薬剤散布の準備にかかることにした。ベと病の場合、機動力が必要である。

サンプルとして持ち帰った葉っぱを実体顕微鏡で覗いてみる。私の顕微鏡程度の倍率でもベと病菌の菌糸を明瞭に見ることができるので、再発再燃の診断は容易い。ただ、白っぽく見えている葉の裏が、ベと病の崩壊後か再燃始まりかは肉眼では見分けが難しいこともあるので、顕微鏡でも確認するとよいようだ。今回も、瘢痕の部分の辺縁に再燃の明らかな増殖が見られた。前回(8月初旬)、前々回(9月初め)は、ここのところで迷いがあったが、今回は3回目、この後の経過は予想ができる。1日2日程度の治療の遅れで、ベと病は燎原の火のようにワッと広がり、私の眼は節穴だったのだろうか、と訝るまでになるのである。今シーズン、8月初旬にベと病を出してしまったのが悔やまれる。来年は春から予防に努めて、ベと病を出さないようにしなければならない。一旦明らかになってしまうと治療剤を使うしかないが、治療剤の種類は限られており、耐性もできやすい。ボルドー液との間隔も空けなければならないものもあり、予防保護剤への移行も失敗しがちである。・・というようなことまで、今シーズンの失敗で学んだのである。来年のプランはさておき、まずは今のベと病を抑えなければならない。かねての計画通り、アリエッティ水和剤とオーソサイド水和剤でいくことにした。(合剤はアリエッティCとして売られているが、今回はそれぞれ別に購入してあったものを測り取って混和することとした。ほかに展着剤としてアビオンE、それから定番の愛媛AIとトウガラシエキスである。殺菌剤と愛媛AIを混用するのはやや抵抗があるが、取りあえずは併用しておくこととした。

午前中に9列まで。コスズメの幼虫小型1匹、捕殺。ほかにヨトウムシの小型を何匹も。

観察 このところ葡萄の葉っぱに鳥の糞が多く見られるようになった。私の畑にいわゆるイモムシが多いのが鳥族の間で評判になって多数の訪問を受けるようになってきたのかも知れない。クモもとても多いのだが、鳥にとっては丸丸と太ったクモもご馳走なのかも知れない。ブドウの剪定断端のところに緑色の葉っぱのようなものが挟まっているので調べてみたら、何と、大きなトノサマバッタが串刺しにされていたのである。モズの貯蔵食ではなかろうか。すでに季節は秋。ずんずん秋が深まっているのだなあ。

遙か斜向かいのMさんの畑ではバッカスの収穫準備だろうか、畝の端に綺麗に赤いコンテナが並べられている。(私の方は苗なので今年は気にすることはないが、再来年にはこの時期、バッカスにベと病治療薬などを使ってはいけないのである。心して予防を成功させなければならない。)

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家庭菜園にて モモタロウトマト、3個、収穫。

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午後も続き。前回の誘引整枝で5cを除くすべての苗を一本立ちにしたので、薬剤散布はとてもやりやすくなった。前回の誘引整枝は今回の治療剤散布を見越して正解だったことになる。もともと誘引整枝は、ベと病などの予防を旨としてプランニングしなければならないことを痛感し、反省して来年につなげたいと思っている。

北のカラムのバッカスと混成5列、230本ほどを残して、本日の散布作業を切り上げた。挿し木苗を含めて22列。覚えられないが、15リットルで3列弱なので、(7〜)8回、120リットル程度の作業であった。明日は30リットル程度なので軽く終わりそうである。

4巡目の施肥、昨日与え残していたところに一握りずつ施し、本日の作業を終えた。

エダマメ、収穫。調理用トマト、収穫。

バラ、シャルポンティエ、フレンチレース、レディオヴシャーロット、花盛りである。トランクィリティ、黒星病も進行せず、上手に活着しているようである。

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2016年9月14日 水曜日 曇り

朝、圃場にて。まずは5Cの誘引整枝。5Cはこのところ旺盛に葉っぱを伸ばし、節間は10cmを超えて15cmにもなろうかという状況。葉っぱも、バッカスその他と比べて軟らかく大きい。この冬の剪定では、来春伸びすぎるのを防ぐためにやや弱剪定とした方が良いかもしれない。ただし、茎は今のところか細い。シャルドネなどの茎が太く、これから木になるぞという状況なのに、5Cは細く柔らかい茎がすっと伸びてくる。脇芽も一杯出てそれぞれが旺盛に伸びるので、来年元気に伸び出してからの整枝誘引は意外と難しく気をつかうかも知れない。5Cとはいえ、やはり徒長は避けたいものだ。では、どうやって? 何しろ痩せた土地で、肥料をやらなければじっとしたまま不幸そうだし、バッカスと同じぐらい肥料を与えると、バッカスの何倍も旺盛に葉っぱを拡げ茎を伸ばすのである。
 それから5Cはベと病にもややかかりにくいかもしれない。シャルドネに比べて、ベと病になったことはなったが、発病もやや遅れ、薬もしっかりと効いて瘢痕治癒し、再発もしにくいようだ。

簡単な誘引後、昨日の続きの薬剤散布。今回は5列を残すのみだったので、15リットル2回でお昼前には終えた。

コスズメの幼虫小型1匹、捕殺。ほかにヨトウムシ系、数匹。まだまだ続くようだ。(むしろヨトウムシに関しては今がハイシーズンかも知れない。)

バラの花、シャルポンティエ、フレンチレース、シャーロット、それぞれ切り花とする。

トマトの収穫。ポンデローザ、少々。ステラミニ、アイコ、まだまだ一杯採れる。

リンゴの苗の支柱への固定、もう一つ紐を追加。水やり。

トマトの収穫時に手の甲を蚊に刺されてしまった。気温が低くなったとはいえ、油断は禁物である。

枝豆の収穫。

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家に帰って、エダマメの実をむしる。そろそろ虫が卵を産み付けているような雰囲気の豆も見られるようになった。早く収穫してどんどん食べなくてはならない。

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