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富山和子 水と緑と土:熱汚染は逆転層の形成と維持をいっそう促す

2019年11月1日 金曜日 曇り(風が寒い)

富山和子 水と緑と土 伝統を捨てた社会の行方 中公新書348 1974年


地上と地下から放出される熱によって、都市の道路という道路、屋外という屋外は熱というゴミの捨て場である。・・そして一方、熱を処理してくれる水や風は、もはやない。緑地はなく川もない。「捨て場」だった川は、下水道が普及するにしたがって不要となり、いつのまにか都市の中から姿を消してしまっている。・・水を排除した都市は風の状態までを変えている。熱汚染は逆転層の形成と維持をいっそう促すのである。熱は大気汚染物質とともに凝縮され、都市の上にたまり、都市を埋めていくしかない。(富山、同書、p116)


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