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新石油文明論:穀物の過剰生産、自由貿易、累積債務

2019年11月3日 日曜日 晴れ


畑仕事: 久しぶりに草刈り。家人と二人、刈り払い機で圃場の一番北側の電牧柵脇、熊笹を刈る。午後は除雪機のバッテリー交換と試運転。オイル交換は今回はパス。野外で使っていたパレットを倉庫内に収納。冬を迎える準備である。


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槌田敦 新石油文明論 砂漠化と寒冷化で終わるのか 農文協 2002年


 ・・このままでは世界中で過剰に生産された穀物により世界の農地と森林を失い、これを農耕できない荒れ地や砂漠にするのは確実である。この時、地球寒冷化が襲うであろう。われわれが、炭酸ガス温暖化やオゾンホールやリサイクルなど、どうでもよい問題に夢中になり、この穀物の過剰生産、自由貿易、累積債務をなすすべなく見逃したばかりに、子孫は穀物生産地を失って、餓えと寒さに苦しむことになる。

 ・・環境経済論の議論すべき対象は広い。それは、それぞれの分野の専門家の言う見解をそのまま鵜呑みにできないからである。専門家というのは、視野が狭く、判断が一面的である。しかも、政治的目標に沿って発言する性癖がある。

 そこで、専門家の説明にはまず疑うことが必要で、その中に潜む矛盾を見つけたら次は自分で考えなければならない。そのようにして得られた新見解は、多くの人との討論で正しいかどうか検証されることになる。

 これらの作業は石油がまだふんだんに使用できる間にしておくことである。石油は、人類の得た最良の動力資源であり、当分の間枯渇しないから、石油文明はこれからもしばらくは続く。したがって、この石油の使用を前提にして、それが環境を破壊しないだけでなく、これを豊かにするように生産と物流を制御しなければならないのである。(土田、同書、p126)

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自然の循環と社会の循環をつなぐ(槌田、新石油文明論、図12、p102)

社会の循環を自然の循環につなげる: 人間社会が廃棄物を出すことを素直に認めるべきである。・・社会が自然からもらう資源と、社会が自然に返す廃棄物で、社会と自然がつながることが大切である。(槌田、同書、p101)

 エントロピー経済学から得られる社会の姿は、「資源循環型社会」ではなく、「自然循環型社会」である。「げ」と「ぜ」、かな一文字の違いは大きい。(槌田、同書、p104)

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廃棄物をリサイクルするには(槌田、新石油文明論、図13、p103)

廃棄物をリサイクルするには別の資源を消費しなければならない。(槌田、同書、p103)

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江戸時代以後の豊かな循環社会(槌田「エコロジー神話の功罪」p187より) (槌田、新石油文明論、図14、p112)

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