2020年1月23日 木曜日 晴れ
岡田英弘 岡田英弘著作集 III 日本とは何か 藤原書店 2014年
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元号の本質が何であるか？
・・元号とは、シナ以外の国では、反シナ、自主独立の象徴なのである。（岡田、同書、p387）
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歴史は文学である
本来、歴史を持っている文明は、シナ文明と地中海文明の二つだけであり、他の文明はみなこの二つのどちらかから、歴史という文化をコピーしている。日本文明の歴史という文化は、もちろんシナ文明のコピーである。・・地中海文明では変化が歴史である。・・人の世の運命はまことに定めなきもので、その変化のあとを記すのが歴史だ、とヘーロドトスが著書「ヒストリアイ」の書き出しのところで宣言している。 それに対して司馬遷が「史記」で書いた歴史は、「皇帝の正統」というものである。・・司馬遷が書いたのはシナの歴史ではない。あれは皇帝の歴史なのである。それどころか、「史記」以後も、シナの歴史書には皇帝の歴史のみが書かれている。国民国家の時代になってわれわれが、あたかも大昔からシナという国家があり、漢人という国民がいて、歴史書にはそれらの歴史が書かれてきたかのように錯覚しているだけなのである。（岡田、同書、p496-497）
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