philosophy

無意識はどこにあるのか

2020年7月5日 日曜日 晴れ

小浜逸郎 無意識はどこにあるのか 洋泉社 1998年

 ・・こうして、「他者性」や「時間性」としての無意識は、当の主体の閉じられた「内部」や、当時の心の「奥底」に存在するのではない。それは、その主体と現にかかわりをもっている他者の何らかの感知や被影響性の構造として、また、当時の心身の状態を回想というかたちでとらえようとしている現在の自己把握の構造として存在するのである。(小浜、同書、p223)

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・・無意識を構成する条件として考えられた身体性・他者性・時間性の三つの軸は、それぞればらばらな要素として作用しているわけではない。これらは、あとから分析のための便宜上の個別抽象にすぎないので、実際には、私たちが無意識的な生を生きているとき、まず総合的な全体があるだけなのである。(小浜、同書、p234)

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