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世界の国権を剥奪するコロナ新条約: マスコミや左派は「もっと強力な世界規模の感染症対策が必要だ」と主張している。

2021年12月10日 金曜日 晴れ

https://tanakanews.com/211210corona.htm

田中宇:世界の国権を剥奪するコロナ新条約 より <以下引用>

WHOが11月末から12月1日にかけて、世界各国の代表を集めて特別総会を開き、新型コロナで行われたような都市閉鎖やワクチン強制などの「(超愚策かつ独裁的な)対策」を、各国政府の裁量にゆだねるのでなくWHOが各国に強制的にやらせることができる拘束型の「パンデミック条約(コロナ新条約)」を締結するための国際議論をする政府間交渉会議(INB)を作ることを194か国の全会一致で決めた。INBは来年1-2月と6-7月ごろ、そしてその後も交渉会議を開いて条約文を確定していき、2024年5月のWHO年次総会で各国が新条約に調印できるようにするのが目標だ。

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hokabunya/kokusai/tp210607-01_00005.html第2回WHO特別総会結果|厚生労働省

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・・本質は、WHOが各国の国権を剥奪する「帝国主義」「覇権主義」の試みだった(帝国は国際的な顕然支配、覇権は隠然支配)。

・・これは感染症対策に名を借りた国権剥奪の帝国主義(コロナ帝国。コロ帝)である(隠然支配なので正確にはコロナ覇権、コロ覇だが、わかりにくそうなのでコロ帝)。各国の民主主義は踏みにじられている。各国の政治家が独裁力を振るう「コロ独」ですらない。国家レベルの独裁者よりWHO帝国代官のコロナ皇帝の方が上だ。各国の政治家は、WHOの言いなりになる「小役人」「地方議員」にすぎない。ひどい体制なのに、すでに新体制の傀儡である欧米日のマスコミや左派は「もっと強力な世界規模の感染症対策が必要だ」と主張してコロ帝を礼賛している。帝国主義を批判してきた左翼がコロナの帝国主義を称賛している。

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・・温暖化やコロナの条約による新たな帝国主義・覇権体制や国権の剥奪は、なぜ必要なのだろうか。私の答えは明白だ。「米国の覇権が衰退しているので、他の覇権体制を作って世界を牛耳り続けたい奴らがいるから」である。冷戦終結とEU創設、米英金融覇権(債券金融システム)、911後のテロ戦争体制、リーマンショック(ドル崩壊の始まり)とその後のQE(ドルの自滅的延命)、英国EU離脱劇、トランプ現象、そして温暖化策、新型コロナ。これらはすべて戦後の米国の単独覇権体制が衰えていくことにともなう新企画や暗闘である。

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・・覇権争奪戦の出演者は多いが、正体や相互関係が不透明だ。

・・米英系はしぶとく強いが、その一方で国連WHOを部分的にでも中国が牛耳っているのなら、世界政府(国連)が上の方で多極化している状態になり、ロックフェラー系が国連を作る際に形成したP5体制(安保理常任理事国)と同じものになる。コロナ新条約の交渉の行方として考えられるシナリオは3つある。(1)交渉が失敗して温暖化と同様に中国の主導になってしまい、多極化に貢献する結果になる、(2)交渉が成功して国権剥奪の世界政府が立ち上がるが、上層部の一部を中国やロシアが握っており、P5を継承する多極型にしかならない、(3)交渉が成功し、中国ロシアも排除され、米国覇権体制が形を変えて存続する、の3つだ。3つのうち2つは多極化してしまう。

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コロ帝の体制作りは急いでやらねばならない。コロナの重篤性がどんどん低下し、オミクロンの登場で、まるで風邪になってしまっているからだ。コロナウイルスなど伝染病はウイルスが変異するほど重篤性が低下する。オミクロンで死んだ人は世界にまだいない。ゼロだ。こんな状態で「コロナ対策で国権の剥奪が必要です」と言っても全く説得力がない。ドイツには約1000万人の子供がいるが、ドイツでこの1年半にコロナで死んだ子供は一人もいない。これもゼロだ。新型コロナは『最初から風邪』である。それなのにコロナ対策として帝国主義や独裁体制が必要だという。

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世界中の医者や科学者、マスコミ権威筋を動員して風邪を重大な病気だといつわる巨大詐欺であるコロナ危機は、コロ帝の体制を作るためのものだ。そしてコロ帝の新条約の交渉は、短くても2024年まで続く。交渉は数年かそれ以上かかるという指摘もある。となれば、それまでコロナ危機(というよりコロナ騒動)が続き、終わりにしてもらえない。これからコロナが風邪でしかないという事実を感じる人がどんどん増えるのに、来年も再来年も、コロナは重大な病気で帝国的な抑圧が必要なんだ、マスクしろ、追加接種しろ、外出するな、人と会うな、しゃべるな、店を閉めろ、というインチキだが厳しい圧力が延々と上からかかり続ける。おかしいぞと声を上げた人々は自宅軟禁か検疫所にぶち込まれる。コロ帝の条約が発効して体制が確立したらいったんコロナ危機を終結してもらえるかもしれないが、そうならず、交渉と称する暗闘の乱闘が延々と続く。

<以上、引用終わり>

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補註 アイキャッチ画像(一番上の肖像)は、ヒューム。もしも、この人が今のコロナ騒動の今に生きていたらどんな言論を公表し、どんな暮らし方をしていただろう? と思考実験してみる。すると・・急に、モンテーニュだったら? と想いが飛んだ。

ところが、このワードプレスのフォルダからモンテーニュの画像を引っ張り出すのは容易ではない。モンテーニュの画像を探し当てるまでに、いくたりもの「この人と会話してみたい、この人が、もしも今の世にそのまま生きていたと仮定して、彼(または彼女)の今の生き方を知りたい」と思う、そんな人物たちの画像に行き当たった。

Joseph Conrad

コンラッド、・・彼なら、問題の本質を鋭く正しく見ぬくことであろう。けれど、迂闊な発言や行動はしないだろう。そして、引き締まった難しい物語を書き続けることであろう。が、一読した読者に一通りの単純な読み方は許さない・・そんな書かれ方がされた珠玉の物語になって、100年の後にも読み継がれることであろう。

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ハシェクは依然として愉快な物語で笑い飛ばすことであろう。そして酔い潰れることであろう。「プラハ冗談党」を結成して立候補するかもしれない。供託金を提出するお金がないので、立候補は冗談として扱われる。そして、早晩、監獄に(営倉に)閉じ込められそうである。

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コンスタンツ公会議でのヤン・フス

ヤン・フス教授なら堂々と自説を主張することであろう。そして、21世紀の現代でも、やっぱり火あぶりにされることであろう。「生きているときに無理に火あぶりにしなくても、死んでから火葬にするだけで、十分に衛生的である、つまり(火あぶりにしなくても)コロナウイルスを撒き散らす危険はない」ことがすでに前世紀(20世紀)には証明されていたにもかかわらず・・。

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Santi_di_Tito_-_Niccolo_Machiavellis_portrait.jpg

ニッコロ・マキャベリならば、どのように生きるだろうか? 覇権の争いにどのようにかかわって生きることだろうか? コロナもひとつのチャンス到来である。

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マーク・トウェインならば、目覚めていて、言動に強く己を主張し、頑張ることであろう。ユーモアをもって、力強く、負けない気持で。

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ユーモアと言えば、再び、ハシェク。シュヴェイクとともに、何度も営倉にぶち込まれるが、決して懲りないのである。

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やっと巡り合えた、モンテーニュ。博識をもって、多くの過去の事例を教えてくれるだろう。静かに、広い見地から教え諭してくれるだろう。

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ブッシュ大統領から勲章を授けられるファウチ氏。この人には、何重にも間接的ではあるが、個人的に随分と影響を被ってしまったのだなあと、私の研究者人生を振り返って感慨深い。「AIDS」では、世界中が大変な騒動に巻きこまれた。そして、今また、世界中で大勢の人々がマスクなどして街を歩く羽目に・・。1980年代にトップにいて活躍したこの人が、今も世界の中心に近い位置にいるとは、驚きを禁じ得ない。

補註 追記211213 トッテンさんの最近の飜訳もご参照下さい(ただし、当該文章は、米国民主党のケネディー氏の文章なので、アメリカ寄り・民主党寄りのバイアスがあります): https://kamogawakosuke.info/2021/12/10/no-1358「アンソニー・ファウチの正体」の紹介1-2/

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ひとやすみして、わが日本国の、兼好法師。四〇歳になる前には人生を終えた方が無難と書いた彼は、現代の老人たちが進んでワクチン接種会場に駆けつける姿を見て、何と書くことであろうか? 「くすし」に関しては、辛口のコメントも是非うかがいたいものである。

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鴎外翁、大正5年頃。若書きの脚気論文は軽率であったので、多くの陸軍兵隊さんたちを苦しめてしまった。よって、今度のコロナに関しては、相当に気合いをいれて勉強して教えて下さることと期待は高まる。

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ブドウの実りを懐(おもい)ながら一休み。

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