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庭梅生意動き、我に報じて一花先んず

2016年4月5日 火曜日 朝、快晴

一海知義 漢詩一日一首 平凡社 1976年 p6-8

元旦大雪  清 査慎行

跡遠疎賓客
心空穏睡眠
正宜晴閉戸
況乃雪漫天
与世喜無事
為農占有年
庭梅生意動
報我一花先

[書き下し]http://mc-mc.co.jp/archives/1296 のサイトより引用:(ただし、訓み下しは一海さんのものと同一である。)
元旦大雪  清 査慎行(さしんこう)

跡(あと)は遠く 賓客(ひんかく)は疎(まれ)に
心空(むな)しくして 睡眠穏(おだや)かなり
正(まさ)に宜(よろ)し 晴るるも戸を閉ざすに
況(いわ)んや乃(すなわ)ち 雪の天に漫(ひろ)がるをや
世の与(ため)に 事無きを喜び
農の為(ため)に 年(ねん)有るを占(うらな)う
庭梅 生意(せいい)動き
我に報じて 一花先(さき)んず

作者は54歳でようやく進士に合格。十年ほどの宮仕えを終えて故郷に帰ってきた。そのときの詩である。
六句目の年(ねん)は稔(ねん)=秋の稔(みの)りに通じる。

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庭梅 生意(せいい)動き
我に報じて 一花先(さき)んず

この肉体のように心も枯れきっているわけではない。万物のもつエネルギーの発動、それには敏感である。庭の梅にも、そのエネルギー、生気が動きはじめた。それを私に知らせようと、まず一輪、雪の中にはや咲きそめているではないか。ーーー庭梅生意動き、我に報じて一花先んず。(一海、同書、p7)

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