2018年6月13日 水曜日 雨
川本芳昭 中華の崩壊と拡大 魏晋南北朝 中国の歴史05 講談社 2005年
・・各地に生じた豪族のなかにそうした儒教的素養に基づいて、一般庶民の囲い込みや大土地所有といった公権力の破壊に抗し、郷里社会の支持のもとにその結集点となる名望家も数多く出現した。・・・(中略)・・・
公権力の私物化を行う潮流と、それに抗し、郷里に立脚し、そこから「公」の再構築を目指す動きとは、漢的な社会が崩壊するなかから生じた時代の両面であったということができるのであり、この時代の群雄割拠的不安定性の根源の一つはそこにあった。(川本、同書、p24)
*****
********************************************