2020年6月15日 月曜日 曇り時々雨
上野誠 万葉学者、墓をしまい母を送る 講談社 2019年
己を始発点とする家族小史、民族誌を残し、そこから近代における介護と死、そして古代文学研究者が感じた死に対する感覚を書き残しておきたい、という願いからである。それがいつか、フェルナン・ブローデルやフィリップ・アリエス、宮本常一のような学者に見出され、庶民の生活史の一断面を知る資料となることを、秘かに念じているのである。そして、私もいち早くその読者になりたいと願っているのである。(上野、同書、p144)
**
