biography

母がその語りを介して、そこに生命を与えていたさまざまな人々やその記憶

2023年4月13日 木曜日 曇りのち晴れ

岡田尊司 母親を失うということ 光文社 2021年

 ・・こうした一部始終を私が知っているのも、もちろん母がその場にいたように私に話してくれたからだ。そう考えると、母の死は、母だけの死と言うよりも、母がその語りを介して、そこに生命を与えていたさまざまな人々やその記憶の死だとも言えるかもしれない。このつたない文章が試みていることは、母の死によって、いっしょに失われてしまう人々の思いや生きた証を、わずかでも書き留めることなのだろうか。(岡田、同書、p278)

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