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此の彆れ 魂を消すを恨む

2016年4月18日 月曜日 晴れ

一海知義 漢詩一日一首 平凡社 1976年 p49

むかし中国では、一月の末日、各家庭で大掃除をする習慣があった。家中をきれいにするだけでなく、家に住みついた貧乏神を追い払う、という迷信にもとづくという。(一海、同書、p49)

姚合(ようごう)

《晦日送窮三首》
(原文はhttp://ftm.shicimingju.comのサイトより引用 http://ftm.shicimingju.com/chaxun/list/621360.html)

唐 姚合

年年到此日,瀝酒拜街中。萬戶千門看,無人不送窮。

送窮窮不去,相泥欲何為。今日官家宅,淹留又幾時。

古人皆恨彆,此彆恨消魂。隻是空相送,年年不出門。

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「晦日送窮(晦<みそか>の日に窮<きゅう>を送る)」

年年到此日,瀝酒拜街中。萬戶千門看,無人不送窮。

年年(ねんねん) 此(こ)の日(ひ)に到(いた)れば 
酒(さけ)を瀝(そそ)ぎて 街中(がいちゅう)に拝(はい)す
万戸(ばんこ)千門(せんもん)を看(み)るに
人(ひと)の窮(きゅう)を送らざるもの無(な)し

送窮窮不去,相泥欲何為。今日官家宅,淹留又幾時。

窮を送るも窮は去らず,
相(あ)い泥(なず)みて何をか為(な)さんと欲する。
今日(こんにち) 官家の宅なり,
淹留(えんりゅう)すること又た幾時(いくとき)ぞ。

古人皆恨彆,此彆恨消魂。隻是空相送,年年不出門。

古人 皆 彆(わか)れを恨めり,
此の彆れ 魂を消すを恨む。
隻(た)だ是(こ)れ 空(むな)しく相(あ)い送るのみ,
年年 門を出でず。

訓読は一海、同書、p49より。

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補注 姚合  ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説によると・・・
姚合 ようごう Yao He [生]大暦10(775) [没]大中9(855)
中国,中唐の詩人。峡石 (河南省) の人。元和 11 (816) 年進士に及第,武功主簿を授けられ,のち秘書少監にいたった。五言律詩を得意とし,自然や日常生活に題材を求めた。同時代の賈島 (かとう) ほどは苦吟にふけらなかったが,やはり技巧に意を注ぐ詩風で,「姚賈」と並称され,後世,宋末の江湖派の詩人から模範とされた。

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