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渡辺正 「地球温暖化」狂騒曲 社会を壊す空騒ぎ

2018年8月19日 日曜日 曇り(朝少しだけ)のち雨(お昼前から断続的に降り続く小雨)
渡辺正 「地球温暖化」狂騒曲 社会を壊す空騒ぎ 丸善 2018年

 現時点は、小氷期(一三五〇〜一八五〇年)からの回復途上で、自然現象として気温がゆっくり上がっていく時期とみてよい。気温が上がれば、海水に溶けていたCO2が大気に出てくる。図1.6の実線には、全体の何割かは不明ながら、その効果も効いているのではないか?
 そんなふうに現在のところ、何が大気にCO2を増やしてきたのかさえ、わかったといえる段階ではない。(渡辺正、同書、p26-27)
 理科の目で見たCO2には、「うるわしい物質」のイメージしかない。(同書、p27)
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 東京の観測点は二〇一四年一二月、千代田区大手町の気象庁構内から、皇居外苑(北の丸公園)に移設された。移設後に測定値が1.4度C下がったという。北の丸公園には、電力多消費のビル群からやや遠いうえ、交通量の激しい道路から離れた林の中にある。その両方(都市化効果)が減って見かけの気温が下がったとみれば、都心の「温暖化」はおもに排熱が起こし、CO2の温室効果はわずかだったといえよう。(同書、p35)
 都市化の影響を除きたいなら、都市の気温データを捨て、田舎のデータだけ使えばよい。たぶんそう考えたNOAAは今世紀初頭、田舎の観測点だけで気温トレンドを追う米国気候基準ネットワーク(USCRN)を立ち上げた。・・・(中略)・・・まだ一四年間だから即断しにくいけれど、気温はほとんど変わっていないように見える。都市化もデータ加工もない地上の気温は、自然変動と人為的CO2の影響でほんの少しずつ上がるだけなのだろう。二つがどれほどずつ効くのかは、今後数十年でわかる。(同書、p45)
 都市化の影響も「加工」もない衛星データを見るかぎり、人為的CO2は地球の気温をわずかしか上げなかったように思える。ただし三九年間はまだ短く、結論を出すにはあと二〇〜三〇年の観測が必要だろう。そのデータがそろうのを待てばよい。(同書、p48)
 気候感度:
ふつう気温変化の予想では、ある量に注目する。「CO2濃度が倍増したときに気温はいくら上がるか」を表す量で、それを「気候感度」という。気候感度の信頼度が高いほど、コンピュータ予想の信頼度も高い。(同書、p62)
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