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自治体による回収生ゴミの堆肥化について

2016年3月29日 火曜日 晴れ

武田邦彦 科学者が読み解く環境問題 シーエムシー出版 2009年

武田邦彦 偽善エコロジー 幻冬舎新書081 2008年

武田邦彦 偽善エネルギー 幻冬舎新書147 2009年

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循環型(リサイクル)社会の科学

生ゴミを堆肥に使ってはいけない?
一見、逆説的に感じられる上記の意見は、武田さんが「偽善エコロジー」で主張されている。その論点は以下のようである。市町村が行っている生ゴミの回収では、生ゴミの中に電池や家電などが一緒に捨てられる場合があとを絶たない。生ゴミの中への重金属(鉛・水銀・カドミウムなど)の混入が危惧される。重金属汚染された生ゴミを堆肥にして田畑に施すと田畑が汚染され、除染不能であり、野菜など収穫物に取り込まれる。作物が家畜飼料などとして使われた場合には濃縮される危険も高い。よって、生ゴミ堆肥は使ってはいけない、という論旨であった。

現在、地方自治体によっては、生ゴミの回収のために特別の容器を指定し、その容器に入ったものだけを回収して堆肥化する事業などが行われている。このような場合には、堆肥出荷のところで定期的にサンプル成分チェックすることも行われていることであろう。その場合、特殊な意図を持った愉快犯による犯罪のようなケースを除いて、重金属などの汚染物が混入する危険は少ないと考えてよいだろう。

それにしても、自治体が生ゴミ回収から作る堆肥にはプラスチックや紙ゴミなどの混入が多くて田畑で使いにくいという話を聴くこともあり、今後、具体的な情報を集めていきたいと考えている。私自身は当座、できるだけ素性の明らかな資材を用い、堆肥は自分で積んで切り返して作る予定である。

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