2017年1月28日 土曜日 雪
玉村豊男 私のワイン畑 扶桑社 1994年
私も同じようなものだ。
ウチだって、畑をやりたいとは思っていたがそれほど広い面積が必要なわけではなかった。農業経験にしても、妻が見習い数年、私はゼロ。しかしできることなら眺めのよい土地がほしいと探しているうちに、結局一町歩を超える農地を取得することになってしまった。それでなにか俺もやらねば・・と考えたあげく、ワイン用ブドウなら興味がもてるだろう、と思ってブドウ畑をつくりはじめたわけである。はじめから確固とした目標や決意があったわけではない。
もちろん私の場合はまだ計画がスタートしたばかりで、ただほうぼうに広言した手前あとにひけなくなっている、といった状態に近く、・・以下略・・(玉村、同書、p126)
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ワインは、毎日のように飲む飲みものであり、特殊な趣味の対象ではない。
ワインは風土の産物であり、その土地が本来持っている力によって生まれるものだ。
私がつくりたいのは日常の食卓にのぼらせるテーブル・ワインで、しかも自分が住んでいる土地と風光の質が生みだしたブドウ、自分が手をかけて育てたブドウからつくったもの、なのである。
・・・(中略)・・・
畑にはすでに有機肥料やカキ殻、土壌改良剤などを投入してある。これからもたまには堆肥を入れたりはするとは思うが、基本的にはいまの土の力でできるブドウを(土に)つくってもらえればよいと考えている。(玉村、同書、p155)
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・・ちっとも雨が降らないから”雨読”がない。ときにはからだを休めたいと思っても、晴れればやらなければならない仕事が山積しているのが農家の常だから外に出る。”晴耕”ばかり続くのである。(玉村、同書、p174)
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