2020年3月4日 水曜日
奥平英雄 晩年の高村光太郎 二玄社 1962年
あるとき高村さんは私に、「きみはぼくが独りぼっちでいるのを淋しいだろうと思うかね。ぼくはこうして独りでいても、いつでも千恵子と話しているんだよ。だからぼくはちっとも淋しくなんかないよ」。またあるとき、「ぼくは千恵子を思いだすなんていうのじゃなくて、千恵子はちゃんとぼくのからだの中にいるのだよ」と語った。・・高い愛の山巓に立って、愛のうたをうたいつづけた高村さんは実に見上げた人であった。(奥平、同書、p194-195)
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