culture & history

経済力が極めて貧弱で、重要産業はほとんど英米依存の現状に在った日本

2023年12月23日 土曜日 晴れ

石原莞爾 世界最終戦争 増補版 毎ワンズ 2011年(オリジナルは昭和16年頃)

 ・・日本は断固として統制主義的建設により、東亜防衛のため米・ソの合力に対抗し得る実力を養成することを絶対条件と信じ、国家が真に自覚すればその達成は必ず可能なるを確信するに至ったのである。  経済力が極めて貧弱で、重要産業はほとんど英米依存の現状に在った日本は、至急これを脱却して自給自足経済の基礎を確立することが第一の急務なるを痛感し、外交・内政の総てをこの目的達成に集中すべく、それが国防の基本であることを堅く信じてきたのであるが、満州国は昭和十二年から計画経済の第一歩を踏み出したものの、日本は遂にこれに着手するに至らないで支那事変を迎えたのである。国家は戦争・建設同時強行との、えらい意気込みであったが、日本としてこの二大事業の同時遂行は残念ながら至難なことが、戦争の経験によって明らかとなった。しかし、いかなることが起こるとも米・ソ両国の実力に対抗し得る力なき限り、国防の安定せざることを明らかにしたのが昭和十三年の訂正である。(石原、同書、p100)

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