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洛陽城東 桃李の花

2016年4月16日 土曜日 曇り

一海知義 漢詩一日一首 平凡社 1976年 p44

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代悲白頭翁
洛陽城東桃李花   洛陽城東 桃李の花
飛來飛去落誰家   飛び來たり飛び去って 誰が家にか落つる
洛陽女児好顏色   洛陽の女児 顏色好し
行逢落花長歎息   行くゆく落花に逢うて 長歎息す
今年花落顏色改   今年 花落ちて 顏色 改まり
明年花開復誰在   明年 花開いて 復た誰か在る
已見松柏摧爲薪   已に見る 松柏摧れて薪と為るを
更聞桑田變成海   更に聞く 桑田變じて海と成るを
古人無復洛城東   古人 また洛城の東に無く
今人還對落花風   今人 また対す 落花の風
年年歳歳花相似   年年歳歳 花 相似たり
歳歳年年人不同   歳歳年年 人 同じからず
寄言全盛紅顏子   言を寄す 全盛の紅顔子
應憐半死白頭翁   應(まさ)に憐れむべし 半死の白頭翁を
此翁白頭真可憐   此の翁 白頭 真(まこと)に憐むべし
伊昔紅顏美少年   これ 昔 紅顔の美少年
公子王孫芳樹下   公子 王孫 芳樹の下
清歌妙舞落花前   清歌 妙舞 落花の前
光禄池臺開錦繍   光禄の池臺 錦繍を開き
將軍樓閣畫神仙   將軍の樓閣 神仙を畫(えが)く
一朝臥病無相識   一朝 病に臥(ふ)して 相識(そうしき)なく
三春行樂在誰邉   三春の行樂 誰が邉(ほとり)にか在る
宛轉蛾眉能幾時   宛轉たる蛾眉 能く幾時(いくとき)ぞ
須臾鶴髪亂如絲   須臾にして鶴髪(かくはつ) 亂れて絲のごとし
但看古來歌舞地   ただ看る 古來 歌舞の地
惟有黄昏鳥雀悲   ただ 黄昏(こうこん) 鳥雀(ちょうじゃく)の悲しむ有るのみ

訓読は一海、同書、p46-48

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補注 劉 希夷 ウィキペディアによると・・・

劉 希夷(りゅう きい、651年(永徽2年) – 679年(調露元年))は中国唐代の詩人。字は庭芝、廷芝。一説に名が庭芝で字が希夷ともいわれる。

汝州(河南省汝州市)の出身。幼くして父を失い、母と共に外祖父のもとに身を寄せ20歳頃まで過ごした。容姿はすぐれており、物事にこだわらない性格なので素行が悪かった。酒と音楽を好み、琵琶の名手であった。675年(上元2年)進士となるが仕官せずに各地を遊覧した。
”年年歳歳花相似 歳歳年年人不同”で有名な詩「代悲白頭翁」が代表作。この詩を発表前に聞いた母方の親戚である宋之問は、非常に気にいって詩を譲るよう頼んだが、劉希夷はこれを断った。怒った宋之問は下僕に彼を殺させたという説がある。詩集4巻がある。

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