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地熱発電は「冷えたところ」がないので苦戦する

2016年6月1日 水曜日 雨

武田邦彦 エネルギーと原発のウソをすべて話そう 産経新聞出版 平成23(2011)年6月8日 第1刷発行

発電には、高い温度のところだけがあってもダメで、熱をすてるために低い温度のところがなければならないのです。・・・(中略)・・・地熱があるから地熱発電と考える気持ちはわかりますが、「冷えたところ」がないので苦戦するわけです。(武田、同書、p100-101、補注:熱力学の第二法則やエントロピーに関する基礎事項に関してはPWアトキンスの概説書**などを参照下さい)

また、地熱発電を行うであろう場所は、どうしても温泉地と重なります。でも、人が体を温める熱の量と、大規模発電に使う量とは格段に違いますから、地熱発電を無理にでも行おうとすれば温泉が出なくなり、それも環境破壊につながります。(武田、同書、p101)

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補注** ピーター・W・アトキンス(米沢富美子・森弘之訳) エントロピーと秩序 熱力学第二法則への招待 日経サイエンス社 1992年 (原著は: Peter William Atkins The Second Law, Freeman and company, 1984, New York & Oxford)

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