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ベと病治療薬 ジメトモルフ

2016年9月7日 水曜日 曇りときどき雨

ケイ皮酸誘導体の殺菌剤である「ジメトモルフ」

http://www.env.go.jp/council/10dojo/y104-32/ref03.pdf より<以下引用>
ジメトモルフは、1983年にドイツ セラ・メルク社により開発されたケイ 皮酸誘導体の殺菌剤であり、作用機構は菌類の菌糸発育阻害作用及び胞子形 成阻害作用である。2006 年 3 月現在、米国、EU、アジア等の多くの国で登録されており、日本では 1997 年 1 月に初めて農薬登録された。今回、農薬取 締法に基づく適用拡大申請(みかん)がなされている。植物体内運命試験

[chl-14C]ジメトモルフを用いて、ぶどう(品種:Muller-Thurgau)、ばれいしょ(品種:Bintje)及びレタス(品種:Little gem)における植物体内運命 試験が実施された。
ぶどう試料は、[chl-14C]ジメトモルフを 900 mg ai/L の用量で、2 本の枝の 果房(0.5 mL/果房)及び葉(1.5 mL/枝の全葉)にシリンジを用いて9、10 及び 9 日間隔で 4 回処理し、成熟果房の収穫時(最初の処理から 63 日後、最 終処理から 35 日後)に採取して、処理放射能の移行について調べた。ジメトモルフの果房及び葉への浸透・移行は少なく、総残留放射能(TRR) の殆どがアセトン洗浄により植物体表面から抽出された(果房で 72.5%、葉 で 95.0%)。また、植物体に処理したジメトモルフは比較的安定であり、処理 開始から 63 日後の果房及び葉においても、83~87%TRR が未変化のジメトモ ルフであることが確認された。
http://www.env.go.jp/council/10dojo/y104-32/ref03.pdf

補注 この文章から正確に実験の詳細を読み取るのは難しいが、ジメトモルフは葉や実には吸収されず、付着したままで63日後も83~87%安定であった、という事が書かれているようだ。雨が降ったりすれば流れてしまうのは当たり前だろうが、アイソトープを使う実験で垂れ流しや雨の影響があるとは考えられず、当然ながら隔離された実験室などでポット植えのブドウを使って雨の当たらない条件下で実験がなされていることであろう。よって雨が降らなければずっと付着したまま安定であると考えられる。現実の圃場では雨に当たって地面に流されてしまうのである。2016年9月7日追記

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