2016年9月4日 日曜日
補注 ベト病治療薬 ホライズンについてウェブ情報を調べてメモしてみた。
シモキサニル30.0%とファモキサドン22.5%の合剤。
シモキサニルは浸達性が高く、散布後速やかに葉面内に吸収される。
●石灰硫黄合剤やボルドー液等アルカリ性農薬との混用は避けてください、とのこと。
系統は
シアノアセトアミド系 シモキサニル
イミダゾリン系 ファモキサドン
***
http://www.greenjapan.co.jp/horizon_df.htmより<以下引用>
ホライズン: べと病・疫病に安定した高い効果
有効成分のシモキサニルとファモキサドンはともにべと病、疫病に対する効果が高く、シモキサニルは主として阻止的に、ファモキサドンは保護的に殺菌作用を示します。
降雨の影響を受けにくい
シモキサニルは散布後速やかに葉面内に吸収され、またファモキサドンは葉の表面のクチクラ層に強く固着されるため、両性分ともに降雨の影響を受けにくい薬剤です。このため、ホライズン ドライフロアブルは降雨が断続的に続くような不順な天候の場合でも、比較的安定した防除効果を期待することができます。
感染直後でも防除が可能
阻止的な殺菌剤シモキサニルを含有していますので感染前だけではなく、感染直後(発病前)に散布しても有効です。ここが一般的な保護殺菌剤と大きく異なる点です。ホライズン ドライフロアブルは感染の機会が多い重要防除時期に適した殺菌剤です。
フェニルアマイド耐性菌(補注**)にも有効
シモキサニル、ファモキサドンともにフェニルアマイド系薬剤とは作用機作が異なり、これらの耐性菌にも有効であることが確かめられています。なお、シモキサニルは欧州では20年以上の使用実績がありますが、耐性菌の発現は認められておりません。また、ファモキサドンは新規の殺菌剤ですが、耐性菌の発現を未然に防止するという目的もあり、混合剤として商品化を行っています。
<以下引用>
耐雨性 シモキサニルの耐雨性が高いことは比較的よく知られています。浸達性が高く、散布後速やかに葉面内に吸収されるためです【図1、2】。一方、ファモキサドンも葉の表層においてワックスと結合し、疎水性の保護膜を形成するため降雨の影響を受けにくく【図3、4】、両成分を混合したホライズンドライフロアブルは極めて雨に強い殺菌剤です【図5、6】。http://www.greenjapan.co.jp/horizon_df8.htm
●石灰硫黄合剤やボルドー液等アルカリ性農薬との混用は避けてください。
*****
補注**
フェニルアマイド耐性菌(補注**)
フェニルアミド(メタラキシル)、つまりリドミルに対する耐性菌が山梨のブドウベと病などで見られるようになっているとのこと。このフェニルアミド耐性菌に対しても、シモキサニルは効く、耐性の出現が見られない、ということなのであろう。なぜか? そのメカニズムは?・・・これは今後の宿題としたい。
********************************************