culture & history

西行という生き方

2019年4月10日 水曜日 晴れ


http://www.intweb.co.jp/saigyou/syukke3.htm より<以下引用>

 「無動機の出家」の意味は多義的である。「無動機」は、動機がたくさんありすぎてどれとも特定できないということもあるし、口には出せない、容易には表現しきれない、強いて言えば「無動機の出家」ということもある。


 遁走・隠遁の天性の歌人。彼を支えたものは伝統的な和歌ではなく、状況の中での自己表現としての歌ではなかったか。西行という生き方は、歌に天性の才能があった西行だからこそできた離れ業であったように思う。


 吉本のこの3つの型(吉本隆明『マチウ書試論』より)に従えば、平安末期・武士の台頭と院政崩壊期にあって、第一の型は「出家」を選びながらも相対感情に揺れ動く西行、第二の型は果敢に権力に取り入りやがて権力を奪取し、自らが秩序を構成していく清盛や頼朝、第三の型はさしずめ法然や親鸞、ということになろうか。・・・西行は出家することにより、その門地や人脈、なによりも諸芸に秀でた多才多能に助けられて、近代的な自立する個人という生き方を選びえた、稀有の人だったのかもしれない。


http://www.intweb.co.jp/saigyou/syukke3.htm  より引用終わり。


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