literature & arts

杜甫 生命に対するいとおしみ

2016年11月29日 火曜日 依然として雪降り

宇野直人・江原正士 杜甫 偉大なる憂鬱 平凡社 2009年

鈴木修次 唐詩 その伝達の場 NHKブックス267 日本放送出版協会 昭和51年(1976年)

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杜甫の三吏三別の視点:「生命主義」
むしろ、支配・被支配、役人・民衆ということを別にして、生命に対するいとおしみというか、生きとし生けるものを大切にしたい。生きていくうえでのいろんな不合理、不条理に対して素朴に怒りを感じ、嘆くという着眼、発想が根底にあるんじゃないか。生命主義と言いますか。
ーーーヒューマニスト、やっぱり杜甫はそういう人なんでしょうかね。
根本はそうじゃないでしょうか。ただ、人間主義、人本主義と言いたいんですが、人間だけでもないんですね。
ーーーあ、さっき犬が出て来ましたね。
ほんとうに犬の生態をよく見ていますし、前にもトンボや蝶が出てきて、命に対する眼差しが根本にあるんでしょう。(宇野・江原、同書、民を思う/石壕(三吏三別) p235-236)

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杜甫は、政治家として大成しないならばせめては儒学者になりたいとつね日ごろ思い続けていた。(鈴木、同書、手紙の詩、p126)

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