2022年3月27日 日曜日 晴れ
Sickening: How Big Pharma Broke American Health Care and How We Can Repair It, By: John Abramson, Narrated by: Kevin Stillwell, Length: 9 hrs and 17 mins, Unabridged Audiobook, Release date: 02-08-22
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http://www.nagoyaseikatsuclub.com/essay/foodsafe/0087.html
2005年にバイオックス事件(訳注下)があり、臨床研究について新しい規制が強化されています。
(訳注 バイオックス事件・・・製薬メーカーメルク社が鎮痛薬バイオックスの副作用を知りながら販売し、心筋こうそくなどで死亡者が出た事件。この事件の裁判(3万件)でメルク社が論文の著者をゴーストライターにしているなど多くの意図的な情報操作があり、これらの事を防ぐため、FDA(アメリカ食品医薬品局)が規制を強化したもの。その内容として①臨床研究の宣言の義務化(研究を始めたということ)、②研究の結果がその薬の効果に好ましくない場合でも公表すること、の2点になっています。)
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Recent cholesterol-lowering drug trials :new data, new question コレステロール低下薬の最新の知見、新しいデーター、新しい疑問 Michel de Lorgeril Joseph Fourier-Grenoblel、J.Lipid Nutr .vol.19,№1(2010) (訳注 現在のガイドライン‐例えば総コレステロール値220以下という様なガイドラインの基になった1994年~2004年にかけての、コレステロール低下薬の高い効果を示した論文に疑いがあり、それらの研究を製薬業界とは独立の(無縁の)専門家で再評価すべきだと言っています。2005年に臨床研究規制の強化があり、それ以後の論文の結果ではコレステロール低下薬の効果が否定もしくはあいまいだからです。)
もし、製薬会社が会社に不利な試験薬の効果を発表せず、効果ありの論文だけを発表していたら、どういうことになるのか、今回の論文はコレステロール低下薬にその疑いがある、といっています。日本では、男女問わず、コレステロール値が高い人は、コレステロール低下薬を処方されていますが、これは日本だけで、アメリカ・ヨーロッパでは処方されるのは男性だけです。コレステロール低下薬には副作用があります。(筋肉が衰えていく病気「私は薬に殺される」福田実著 幻冬舎刊)遺伝的な高コレステロール症の人についてはわかりませんが、動脈硬化の原因は、酸化したコレステロールであり、タバコなどの影響が強いのです。http://www.nagoyaseikatsuclub.com/essay/foodsafe/0087.html より引用。
ウィキペディアによると・・・https://ja.wikipedia.org/wiki/ロフェコキシブ
2004年9月、メルク社はロフェコキシブを自主的に市場から撤退させた。その理由は、長期にわたる大量の使用により心臓発作や脳卒中のリスクが高まることが懸念されたためである。メルク社は、ロフェコキシブのリスクに関する情報を5年以上にわたって医師や患者に開示せず、その結果、88,000〜140,000件の重篤な心臓病が発生したとされており、この薬を撤回せざるを得なくなった。ロフェコキシブは、これまでに市場から撤退した医薬品の中で、最も広く使用されている医薬品の一つであった。撤退前の1年間で、メルク社はバイオックスから25億米ドルの売上高を得ていた。https://ja.wikipedia.org/wiki/ロフェコキシブ
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英語版のウィキペディアによると・・・https://en.wikipedia.org/wiki/Rofecoxib
WithdrawalDue to the findings of its own APPROVe study, Merck publicly announced its voluntary withdrawal of the drug from the market worldwide on September 30, 2004.In addition to its own studies, on September 23, 2004, Merck apparently received information about new research by the FDA that supported previous findings of increased risk of heart attack among rofecoxib users (Grassley, 2004). One FDA analyst estimated that, based upon his mathematical model, Vioxx may have caused between 88,000 and 139,000 heart attacks, 30 to 40 percent of which were probably fatal, in the five years the drug was on the market. Senior FDA officials were quick to note, however, that this estimate was based solely on a mathematical model, and must be interpreted with caution.On November 5, 2004, the medical journal The Lancet published a meta-analysis of the available studies on the safety of rofecoxib (Jüni et al., 2004). The authors concluded that, owing to the known cardiovascular risk, rofecoxib should have been withdrawn several years earlier. The Lancet published an editorial which condemned both Merck and the FDA for the continued availability of rofecoxib from 2000 until the recall. Merck responded by issuing a rebuttal of the Jüni et al. meta-analysis that noted that Jüni omitted several studies that showed no increased cardiovascular risk. 英語版のウィキペディアから引用終。https://en.wikipedia.org/wiki/Rofecoxib
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