2023年1月20日 金曜日 曇り
ドストエフスキー 亀山郁夫訳 カラマーゾフの兄弟1 光文社古典新訳文庫 2006年(原作は1879-1880年)
・・キリストの社会、すなわち教会の子としての自分の罪を自覚することによってのみ、罪人は社会そのもの、すなわち教会に対する自分の罪を自覚するのです。というわけで、現代の犯罪者が自分の罪を自覚できるというのも、ひとえに教会に対してのみであり、けっして国家が相手ではないのです。(ドストエフスキー、同訳書、p168)

もしも教会までが、国家の法によって下される罰の後を追うように、犯罪者に対してそのたびごとに破門の罰を下していくとしたら、いったいどうなるでしょう? そう、少なくともロシアの犯罪者にとってこれにまさる絶望はないでしょうね。なぜかといえば、ロシアの犯罪者は、まだ神を信じているからですよ。(ドストエフスキー、同訳書、p169)
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