agriculture

ワインの自然発酵:さまざまな微生物が織りなす複雑な反応によって、個性が引き立ち複雑味も増す。

2020年3月18日 水曜日 晴れ

デイヴィッド・バード著、佐藤・村松・伊藤訳、イギリス王立化学会の化学者が教えるワイン学入門 エクスナレッジ 2019年 (原著は Understanding Wine Technology: The Science of Wine Explained, 3rd ed., by David Bird, 2000, 2005, 2010)

・・この酵母(サッカロミセス・セレビシエ)には畑ごと、さらには収穫年によってもさまざまに異なる亜種が存在する。かように自然発酵は不安定で予測が難しい側面があるため、この発酵方法を用いたワイン造りは減少傾向にある。

 しかし一方で、自然発酵に魅力を感じている醸造家が復活してきたことも事実である。その理由は、発酵時にさまざまな微生物が織りなす複雑な反応によってワインの個性が引き立ち、複雑味も増すという効果があることがわかってきたからだ。この発酵方法は自然界に存在する微生物の力に完全に依存するため、「ワイルド・ファーメント(野生発酵)」などとも呼ばれている。(バード、同書、p158)

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