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イングランド銀行を名実ともに中央銀行化: 1844年イングランド銀行条例

2022年12月7日 水曜日 時おり何度も激しい勢いの降雪。

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林千勝 ザ・ロスチャイルド 大英帝国を乗っ取り世界を支配した一族の物語 経営科学出版 2021年5月出版

1844年イングランド銀行条例 ーー ロスチャイルド家のフロント企業「イングランド銀行」を中央銀行化する

 ・・ロスチャイルド家が引き起こしたと言われる恐慌を背景にして、ライオネル(ロスチャイルド)が発案し、側仕えのディズレーリが仲介し、ロバート・ピール首相(在任1834〜35年、41〜46年)が提案した「1844年イングランド銀行条例」(以下、「ピール銀行条例」)がイギリス議会で成立。

 ・・「ピール銀行条例」では、イングランド銀行に金で保証された銀行券(金兌換券)を「独占的」に発行させ、地方銀行が独自の紙幣を発行することを禁じました。銀行券の流通量はイングランド銀行にある金の量で決まります(金準備との固定比率での銀行券発行、および有価証券を担保にした固定金額1400万ポンドの銀行券発行が決められました)。  そして、それまで全国で通貨としていた銀に制約を課しました。この後、地方銀行券の流通高は一層減少していきます。  つまり、ロスチャイルド家の代理機関あるいはフロント企業としてのイングランド銀行を名実ともに中央銀行化したのです。(林、同書、p84-85)

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2022年12月17日 土曜日 HH追記 MMT・政府貨幣などの制度改革について以下のページに追記しました。 https://quercus-mikasa.com/archives/10146 一部をこのページにも再掲します。

林さんの講義、たとえば 第49回「通貨発行権を取り戻せ!」 などもご参照ください。国債などについて基本的な構造を掴む上でも特にお勧めです。 https://sakura-daigaku.jp/all-movie/ グラント将軍の明治天皇へのアドバイス、それを壊してしまった松方正義の中央銀行と金本位制の導入など、非常に勉強になります。

たとえばエイブラハム・リンカーンのグリーンバック(政府紙幣)発行を巡る鬩ぎ合いの歴史を見よ。この二百年に及ぶマネーによる世界支配の構造に根幹から立ち向かうことになるので、大きな破壊的な力が襲いかかってくるに違いない。私が上に縷縷述べてきたようにマスコミなどを使って国民が方向づけられる(プロパガンダ)近現代の歴史を考えると、国民の思考が混乱・分断させられ、国民経済全体が徹底的に混乱させられる、「こんなことになるならMMT・政府貨幣などの制度改革に着手しない方がよっぽどましだった」的なことになりかねないように危惧されるのである。

 結局、今までの議論に戻ってしまうのだけれど、国民の多く(たとえば有権者の35%)が、十分にこの現在の世界の支配構造、マネーによるNWO経済構造を理解することが改革実行よりも前に大切な前提になる。https://quercus-mikasa.com/archives/10146

林千勝さんのチャンネル桜大学の講義より上記スライド画像を引用しました。

2022年12月17日HH追記終わり。

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