2021年3月15日 月曜日 晴れ・雪解け
語彙力がどんどん身につく語源ノート 話題の達人倶楽部編 青春文庫・青春出版社 2020年
**
どすのきいた声・・ 「どす」は「脅す」の略語。 人を脅すときには、どすのきいた声を使うものだが、この「どす」は「脅す」を略したもの。なお、短刀をドスと呼ぶのも、同じ理由から。ヤクザ者らが短刀で人を脅したことに由来する。(同書、p237)
**
へそまがり・・ 紡いだ糸を何重にも巻き付ける「綜麻(へそ)」を指している。性格のひねくれた人が糸を巻くと、曲がってしまうといわれ、そこから、ひねくれていて、偏屈な人のことを「綜麻曲がり」というようになった。(同書、p231)
**
つかのま・・ 「束の間」 束(つか)は古代の長さの単位で、手の指四本分の長さのこと。その語を時間の長さにも使うようになり、「ほんの指四本分ほどの時間」という意味から、短い時間を表すようになった。(同書、p42)
**
補註: 昔、私が少年のころ、テレビ番組で『隠密剣士』(主演:大瀬康一)というのが面白く毎回欠かさず見ていた。この番組の最初と最後で、「・・したのも束の間、・・」と、すぐに次なる冒険試練が待ち受けているのであった。なので、「束の間」ということばは幼いころから耳で覚えた言葉だったのだが、漢字と意味を識ったのはずっと後のことである。ちなみに、私の指四本分=四横指を定規で測ってみたところ、80〜85mmほどであった。これまで8年ほど農業を生業としており、草取りなどで指の節々が炎症を起こして腫れてしまい、『束の間』が少しばかり間延びしてきている。
補註の補註: 隠密剣士 ウィキペディアによると・・・ 『隠密剣士』(おんみつけんし)は1962年10月7日から1965年3月28日まで・・毎週日曜19時からの30分枠で全10部(計128話)に渡って放映された・・大瀬康一主演の連続テレビ時代劇。忍者ブームの火付け役ともなった。1964年に東映京都で劇場用映画として2本映画化された、とのこと。
現在の私は、『隠密剣士』の主役「大瀬康一」という名前は忘れていない。耳で覚えてしまっていたのだろう(漢字は今日初めて知った。) ところが、主役・大瀬康一氏の顔をしかとは思い出せない(少し面長で、格好良かった!ということだけ)。忍者のとんべえの顔も思い出せない(大好きだったのだけれど)。だが、これは、テレビで毎週見ていた頃からはすでに60年近くも経っているのだから、無理もない。
一方で、風魔小太郎の名前をサッと思い出せるのは、幼い心に余程印象が残っていたのだろう。天津敏さんの名前を今日ウィキペディアで初めて知った。風魔小太郎の顔(=天津敏さん)は今でも鮮明に思い出せる(ような気がする)のだから、本当にスゴイ!
ただ、今にして思うと、天津さんは、その後もいわゆる悪役の定番として大活躍され、長年にわたってお茶の間に欠かせない人気俳優であったため、たとえば「水戸黄門」のお代官さまとかでも、あの「風魔小太郎」再登場だ、ということで、何度も私の脳内で記憶が強化され定着していったことが大きな要因なのかもしれない。
**
*****
*********************************