mathematics

類体論という壮大な世界

2021年4月12日 月曜日 曇り

小島寛之 世界は2乗でできている 自然にひそむ平方数の不思議 講談社ブルーバックスB-1819 2013年

 ・・このように一次式まで分解することで、通常の素因数に関する議論を、ガウス整数におけるガウス素数の議論として応用することによって、このような式が成り立つのは、aまたはbが0のときのみであることを証明したのである。  この成功をきっかけとして、通常の整数や素数についての性質を、もっと大きな数世界(複素数の部分集合)の中で考察する手法が展開されるようになった。  ・・整数というのは、人間生活の日常に近い分だけ、雑多さや偏りがある。つまり、本来の姿に関して隠れて見えていない部分があるのである。だから、世界を広げて眺め直してみると、隠れていた本性が浮き彫りになり、振る舞いが健全になる、ということがおうおうにして起こる。・・虚数を利用したガウス整数は、その先駆けとなったと言っていい。(小島、同書、p115)

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