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ふだんからトマトを観察していればこそ働くカンがある。

2021年12月5日 日曜日 昨夜からの雪が続き厚く積もっていく。

農文協編 農家になろう4 トマトとともに 野菜農家・若梅健司 写真・依田恭司郎 2012年

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科学的なカン

自然相手だから教科書通りじゃだめ、といって根拠のない山カンもだめ。ふだんからトマトを観察していればこそ働くカンがある。それが百姓の科学的なカンなんだ。(同書、p7)

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若梅さんの「科学的なカン」を支えるのが、日々の観察と記録だ。「トマトは、発芽後およそ12枚の本葉がでると最初の果房がつく、という学者さんがいたんだ。ほんとかなと思って調べてみると、11枚だったり13枚だったりする。12枚で花がつくものはなかったんだ。たぶん平均をとっちゃたんだろうね。そうした平均値からでは、ほんとうの姿は見えないんだ。」(同書、p8)

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「いまトマトがどんな状態か、芯から4〜5枚目の歯をみるとわかる。ここが自分の理想とする姿となっているかどうかで判断するんです。」(同書、p16)

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「トマトにとって、今年の天候はどうなのか? いかにトマトの立場に立って環境を整えるか。それがね、『うまく育てる』ということなんだと思うよ。」(同書、p18)

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百姓は百品(ひゃくしな)つくる

「百姓だからね、百品つくってるよ。日本では、農家が米をつくるのは、あたりまえのことなんだ。農家が米を買ったら笑われちゃうよ。」・・「作物を育てることが、くらすことなんだ。朝から晩までなにかしら作業しているけれど、これが仕事だからね。」(同書、p24)

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記録し挑戦する

・・うまくいったときや、失敗したときには、何かしらの理由があるはずだ。・・記録しておいた作業のどこかに、ヒントがあるはずだという。こうして、つぎの栽培に役立つ「なにか」を日誌のなかから発見していく。(同書、p31)

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・・わたしは農業をはじめるとき、ひと味ちがった農業をと思い、3つの信念をたてた。

一、己の職業を道楽と思え

一、記録をとること

一、絶えず新しいことに挑戦する

きつい農作業でも、自分が好きではじめた仕事と思えば苦痛にはならない。がんばることができる。楽しくなる。(若梅さんから未来の野菜農家へ、同書、p35)

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ステラミニトマトの種袋の裏の解説。2014年春撮影したもの。

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ソラマメのタネ。春まきして露地で栽培してみたものの、大きくは育たない。北海道ではハウスで作った方がよいかもしれない(が、私はまだ試していない。空知のような豪雪地帯でハウスのパイプを温存するのは大変な作業となるので、ハウスを持つ農家になるには「それなりの覚悟」が必要となるので・・)。

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