culture & history

ロシアがウクライナ東部2州を併合しそう?

2022年2月16日 水曜日 陽射しも時にある曇り空

秋元千明 戦略の地政学 ランドパワーvsシーパワー ウェッジ 2017年

ロシアの地政戦略(基本原則)

1.外敵の侵入を阻止するため、ロシア周辺の地域をロシアの勢力圏として事実上の支配下に置くことによって、ロシアの周囲に緩衝地帯をつくること。

2.物資を大量に輸送できる海上の輸送手段を確保するため、冬場も凍結しない港を求めて、必要なら外国に進出すること。(秋元、同書、p104)

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 ロマノフ朝もモスクワ大公国と同じく、国家の防衛線を固めるため、周辺に支配地域を拡大する政策を続け、一時、リトアニアに奪われていたウクライナの東部とキエフを奪還した。・・キエフはかつて栄華を極め、滅びてしまったキエフ大公国の中心であり、ロシアにとって国家発祥の地である。・・キエフを得たことは、ロシアの発展にとって大きな意味があった。

 ・・ピョートル一世が皇帝になると、ロシアの膨張は、それまでの国家の防衛線を固めるための進出と言うより、肥沃な地域にある豊かさを手に入れるため進出することにその目的が変わっていった。海のない国家、ロシアが海を求めるようになったのである。(秋元、同書、p110)

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 ・・現代においても、ロシアの不凍港は次の通りである。

 欧州側では、黒海に面したクリミア半島のセヴァストポリ、黒海沿岸のノヴォロシスク、バルト海のカリーニングラード、バレンツ海のムルマンスク、

 極東側では、日本海のウラジオストク、日本海のナホトカ、ベーリング海のペトロパブロフスク・カムチャツキー、

以上の七ヵ所だけであり、そのほとんどが軍港でもある。(秋元、同書、p111)

補註: ペテルブルク(現在のサンクト・ペテルブルク): バルト海の港湾都市(1917年までロシア帝国の首都。現在は首都モスクワに次ぐ第2の都市)不凍港ではない。ウィキペディアによると、港は冬季となる11月から4月に凍結するが、厳寒期を除き常に砕氷船が航路を維持しているとのこと。

補註: バルト海のカリーニングラード: ポーランドとリトアニアに挟まれたロシアの飛地領。 1946年までケーニヒスベルク。1947年10月11日スターリンは市内に残留していたドイツ系市民の追放を決定し、翌年にかけて、ドイツ系残留市民は全員鉄路でソビエト占領区域(後の東ドイツ地域に相当)へと移送された。前後して大量のソ連市民が市内へ移住した。 冷戦終結後にリトアニアがソ連から独立した結果、カリーニングラード州はソ連・ロシア連邦の飛び地となってしまった。・・とのこと(ウィキペディアより)。

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補註: 秋元氏はNHKに30年以上勤めた後、2012年からRUSI Japan(英国王立防衛安全保障研究所アジア本部)の所長。よって、本書の記載には、著者のNHKそして英国王立的な視点というバイアスがあることは否めませんが、日本人としてとりあえず知っておきたい知識の整理には良い入門書となっていると思います。

補註: 東部2州のウクライナからの独立 → ロシア併合 を認めるよう(プーチン大統領に)要望することに関して、ロシア国会が可決の決議をしたとのこと。今後、プーチン大統領がどのような決定を取るのか? ドイツ首相との3時間の会談も終えたところ。

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ロイターによると・・ 

https://jp.reuters.com/article/ukraine-crisis-russia-separatists-idJPKBN2KK1MM

[モスクワ/ブリュッセル/キエフ/パリ 15日 ロイター] – ロシア下院は15日、ウクライナ東部の親ロシア派が実行支配する2地域の独立を承認するようプーチン大統領に要請する案の採決を行い、承認した。ボロジン下院議長が明らかにした。

ウクライナ東部ドンバス地域の「ドネツク人民共和国」と「ルガンスク人民共和国」の独立が承認されれば、ウクライナ東部の停戦と和平への道筋を示した2015年の「ミンスク合意」が根底から覆されるため、ロシアと西側諸国との間の対立が一段と深まる恐れがある。(ロイターのウェブ記事より引用終わり。)

補註: 実行 → 実効支配・・とする方が良いと思う。実行としたのは単なるワープロ変換ミス? それともひょっとすると、「親ロシア派が実行支配する」という省けば省けないこともない形容句にロイターの言外の気持ちが込められているのだろうか?

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2022年2月18日追記 (田中宇さんの記事2022年2月18日付けから以下引用)

https://tanakanews.com/220218ukraine.php

・・しかしプーチンの露大統領府(クレムリン)は2月16日、決議が可決されたのを受けて「この決議はミンスク合意の線に沿っていない。(分離独立とロシアによる併合でなく、2州がウクライナに残って自治を付与される)ミンスク合意が、2州の問題を解決する唯一の方法だ」というコメントを発し、プーチンが2州の独立認知や併合に踏み切ることはないという姿勢を示した。プーチンは、議会に2州併合の要請を可決させておきながら、それを拒否する姿勢を見せた。これは何を意味するか。これまでウクライナが履行を拒否し続けて死に体になっていたミンスク合意が蘇生している、ということだ。一昨日の記事であり得る話として書いたとおり、ウクライナのゼレンスキー大統領は、米英勢がキエフから総撤退してしまったので、これまで拒否してきた2州との交渉を始める姿勢をロシアに見せているのだろう。(田中宇さんの記事2022年2月18日付けから引用終わり)

補註 220218追記 国際政治の読み解きはこのように複雑で難しい。

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補註 220222追記 田中さんの18日付けの分析「プーチンが2州の独立認知や併合に踏み切ることはないという姿勢を示した」から、3日後の21日夜更け、「プーチン大統領 ドネツク、ルガンスクの主権の即刻承認を決定」という方向に進んでいった。難しい。

以下はスプートニク日本語サイトの記事、もちろんこれはロシア発・ロシア寄りのサイトであるから、そのつもりで読み解いていく必要がある。 <以下引用>

プーチン大統領 ドネツク、ルガンスクの主権の即刻承認を決定  2022年2月22日, 04:39

ロシアのプーチン大統領はモスクワ時間の21日22時半過ぎ(日本時間22日午前4時半過ぎ)、ドネツク人民共和国およびルガンスク人民共和国を承認する必要性を明らかにした。プーチン大統領はテレビの生中継での国民に向けた演説で、「以前から引き延ばされていた決定をとる必要があると判断した。ドネツク人民共和国およびルガンスク人民共和国の独立と主権を即刻承認する」と述べた。プーチン大統領はドネツク人民共和国とルガンスク人民共和国を承認する大統領令に署名した。プーチン大統領はさらにドネツク人民共和国とルガンスク人民共和国との協力合意にも署名を行った。https://jp.sputniknews.com/20220222/10226557.html?rcmd_alg=collaboration2

スプートニク英語サイトでの記事は日本語サイトとも違っている場合があるので比較してみる価値がある。また、NHKのウェブ記事などとも比較するとそれぞれのサイトの特徴が出ている。

以下はスプートニク英語サイトより <以下引用>

The self-proclaimed Donetsk and Lugansk People’s Republics (DPR and LPR) announced the evacuation of their citizens to Russia on 18 February amid an escalation on the contact line between Ukraine and the DPR and LPR, as Kiev forces intensified shelling of the Donbass region.Kiev forces continued shelling the territories of the self-proclaimed people’s republics of Lugansk and Donetsk (LPR and DPR) on Monday, according to statements made by the breakaway republics’ missions to the Joint Centre for Control and Coordination on the ceasefire regime (JCCC). The shelling comes against the background of the ongoing evacuation of Donbass civilians to Russia which started on 18 February amid fears of an attack by Ukrainian forces.Around 61,000 residents of the LPR and DPR have crossed the border into Russia as part of evacuation amid escalation in eastern Ukraine.Follow Sputnik’s live feed to find out more. https://sputniknews.com/20220221/live-updates-kiev-forces-continue-shelling-donbass-on-monday-lpr–dpr-say-1093217700.html

Russia Recognises Donbass Republics’ Independence

https://sputniknews.com/20220221/russia-recognises-donbass-republics-independence-1093241178.html

Earlier in the day, in an emergency session of the Russian Security Council, the Russian president consulted with ministers, senior security officials and members of the government to present their views on the matter and its potential political, economic and strategic implications. Russia has recognized the independence of the Donetsk and Lugansk People’s Republics, President Vladimir Putin has announced. “I deem it necessary to make a decision that should have been made long ago – to immediately recognize the sovereignty and independence of the Donetsk People’s Republic and the Lugansk People’s Republic,” Putin said.

The Russian president signed the corresponding documents and asked the Federal Assembly to support the signing of treaties of cooperation with the Donbass breakaways.

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補註 220222追記 以下はNHKのウェブ記事。

<以下引用> https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220222/k10013495691000.html

プーチン大統領は閣僚など政権の主要幹部に意見を求めたうえで、その後、国民に向けてテレビ演説しました。

この中で「ウクライナ政府は、東部の問題を軍事的に解決しようとしている。長い間待ち望まれていた、独立と主権をすみやかに承認することを決断する必要がある」と述べ、独立国家として一方的に承認する大統領令に署名しました。

この後、プーチン大統領は、国防省に対して、この地域でロシア軍が平和維持にあたるよう指示しました。

欧米のメディアは、これによってロシアが今後、ウクライナから2州を守るためだとして、軍の部隊を駐留させることを正当化する可能性があると伝えています。

<以上、引用終わり>

補註 220222追記 NHKの記事はその時々で欧米寄りだったりアメリカ民主党寄りだったり時には中国寄りだったり、複雑な国際情勢にややもすると振りまわされている感が否めない。長期的な視野で考えて必ずしも日本の利益に繋がらないような表現になっていないか懸念される。どんな姿勢が日本の利益に繋がるか判断が難しいときには、単純にニュートラルな表現をして淡々と「(できるだけ)事実」だけをしっかりと(できれば詳細に)伝えるように努めると楽だと思う。

・・たとえば、独立国家として一方的に承認する大統領令 → 独立国家として承認する大統領令 とした方がニュートラルな表現として好ましいのではないかと思う。NHKには他国に対しては(つまり、欧米に対してもロシアに対しても中国に対しても)できるだけ中立的な立場で、自国・日本を応援して欲しい。そして、日本の国益に大いに貢献して欲しい。

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補註2022年2月22日追記 「移民で読み解く現代史」の記事も併せてご覧ください。

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2022年2月25日・夕刻HH追記: <以下は日本語スプートニクから引用>

https://jp.sputniknews.com/20220225/10246430.html

軍事作戦はやむを得ない措置=プーチン大統領 - Sputnik 日本, 1920, 25.02.2022
軍事作戦はやむを得ない措置=プーチン大統領 – Sputnik 日本, 1920, 25.02.2022

ロシアのプーチン大統領は24日、ウクライナでの軍事作戦について、ロシアには別の行動をとるチャンスが残されていなかったため、やむを得ない措置であると述べた。 プーチン氏は、経済界の代表者らとの面会で「(現在)起こっていることは、やむを得ない措置だ。我われには別の行動をとるチャンスが残されていなかった。別の手段では対応が不可能だった安全保障分野でのリスクが生み出された」と述べた。これに先立ち、プーチン氏は、ドンバスを守るための特殊軍事作戦を決定したと発表した。プーチン氏はロシア国民向けのテレビ演説で「現在の状況は、我々に決定的かつ迅速な行動をとることを要している。ドンバス地域の2つの共和国は、ロシアに支援を求めた」と述べた。プーチン氏によると、流血の全責任はウクライナ政権の良心が負う。プーチン氏はウクライナ軍に対し、ウクライナ当局の罪深い命令を実行せず、「武器を置いて家に帰るよう」呼びかけた。

https://jp.sputniknews.com/20220224/10243328.html

ウクライナでの軍事作戦=主な事実

2022年2月24日, 19:32

ロシア国防省は24日、ロシア軍はウクライナの都市に砲撃や空爆を行っておらず、軍事インフラを精密兵器で攻撃していると発表した。 同省は、「ウクライナ軍の軍事インフラ、防空施設、軍事飛行場、ウクライナ陸軍航空隊が高度な精密兵器で使用不能となっている」と発表。

地図 - Sputnik 日本, 1920, 25.02.2022

18日、ドネツク人民共和国(DPR)のデニス・プシリン代表とルガンスク人民共和国(LPR)のレオニード・パセチニク代表は、ウクライナ領土からの侵攻の恐れがあるとして、女性、子ども、高齢者のロシアへの避難を開始すると発表した。これらの自称共和国は総動員令を発動し、18〜55歳までの男性の出国を禁止した。DPRの人口は約220万人、LPRの人口は約140万人。

21日、ロシアのプーチン大統領は、ドネツク州とルガンスク州の境界内にあるDPRとLPRを承認する大統領令に署名した。プーチン大統領はロシア軍に対し、DPRとLPRでの平和維持を確保するよう指示を出した。

22日、ロシアはドネツク人民共和国とルガンスク人民共和国と友好協力条約を締結。この条約には、国境での共同警備、侵略行為への対策を共同で行う可能性について述べられている。この条約の期限は10年間。

24日、モスクワ時間午前5時(日本時間午前11時)頃、ロシアのプーチン大統領は、ドンバスにある両共和国の指導者の訴えを受け、特殊軍事作戦を行うことを決定したと発表した。

24日、ロシアはウクライナ、ベラルーシとの西側国境にある領空を封鎖した。

24日、ロシア国防省は、ロシア軍はウクライナの都市に砲撃や空爆を行っておらず、軍事インフラを精密兵器で攻撃していると発表した。また同省は、一般市民を全く脅かしていないと断言した。

24日、ウクライナ国家国境庁は、ロシア軍がベラルーシ軍の支援を受けてベラルーシとの国境を攻撃したと主張した。

24日、モスクワ時間午前10時(日本時間午後4時)、ヴェルホーヴナ・ラーダ(ウクライナ最高議会)はウクライナに戒厳令を敷いた。

24日、ロシア国防省は、接触線全域でウクライナ軍の軍人が集団で最前線陣地を放棄していると発表した。

24日、ウクライナは、ロシアとの国交を断絶することを決定した。ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領がこのように明らかにした。

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ウクライナ ロシアとの国交を断絶
ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領 - Sputnik 日本, 1920, 24.02.2022
ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領 – Sputnik 日本, 1920, 24.02.2022

2022年2月24日, 18:35

ウクライナは、ロシアとの国交を断絶することを決定した。ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領がこのように明らかにした。ゼレンスキー大統領は24日、「我々はロシアとの国交を断絶した」と述べた。ゼレンスキー大統領によると、国家安全保障・防衛会議は、武器を手にして国を守るつもりがある全てのウクライナ国民に対する処罰を解除する。ゼレンスキー大統領は、「我々はすでに武器を与えており、我々の土地を守りたいと願う人、我々の主権を守る能力がある人には武器を渡す予定だ。ウクライナ民族の未来は、ウクライナ市民1人1人にかかっている。戦闘経験があり、ウクライナの防衛に参加できる人は、直ちにしかるべき内務省募集センターに来なければならない」と演説した。

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ウクライナにおける軍事作戦の目的は、軍事的ポテンシャルの無効化=ペスコフ大統領報道官

2022年2月24日, 20:24

ロシアのペスコフ大統領報道官は、ウクライナでの軍事作戦におけるロシアの目的は、ウクライナの軍事的ポテンシャルの無効化だと発表した。同氏はまた、「占領」という言葉はウクライナを非軍事化するための特殊軍事作戦に関して適切ではないと指摘した。ペスコフ氏は、ウクライナの非軍事化はウクライナ軍の一掃や壊滅を意味するのかという記者団からの質問に対し、「これは、もちろん、外国の活発な動きなどのおかげで最近かなり高まった軍事的ポテンシャルの無効化を意味している」と述べた。

以上、スプートニク日本語サイトから引用。https://jp.sputniknews.com/20220224/10244236.html

補註220225追記: 日本のマスコミからの情報発信に関しても調べてみている。日本のマスコミに関しては、情緒的な「市民の声」のようなものが多いのが気にかかる。「町の人」「現場の人」には何が起こっているか把握することは非常に難しいのである。このようにすでに戦争が始まった場合にはむしろできるだけ客観的な事実情報を「町の人」「現場の人」に伝えることがマスコミの使命である。

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補註220225追記: 地政学的な視点からは、ウクライナがNATOに加盟するのは、ロシアにとって絶対に許せないところである。ウクライナのゼレンスキー大統領がNATO加盟を主張し続けたことは非常に危険な火遊びになってしまっている。ドイツを中心とするヨーロッパにとってもウクライナをNATOに組み入れる選択はまさに危険この上ない。

ゼレンスキー大統領の呼びかけで気になるのは、NATOなどの支援を呼びかけていること・・たとえNATOの軍事支援でロシアの侵攻を押し返しすことができたとしても、アメリカやヨーロッパ(いわゆるNATO)の軍を国内に呼び込んでしまえば、古今の歴史が示しているように国家の独立は保たれず、傀儡政権として属国になってしまう道が必定である。たとえ一時的に経済的に潤ったとしても、属国になってしまうことで遅かれ早かれ国の基盤としての国民一人一人の覇気が無くなってしまう。これは国の亡びないし衰退への道である(例として身近な某国の状況)。ウクライナ国自体がロシアとの戦争に備えて充分に軍備を整えていたというわけでもなさそうだ。たとえば、日露戦争に備えて大きな危機感と国の存亡を賭して壮絶な覚悟で臨んだ当時の日本軍とは隔絶の感を受ける。それでも日本が軍事大国ロシアに勝てたのは多くの僥倖のおかげであった。日本がロシアに勝てるなどとは世界中が夢にも思っていなかった。

ロシアとウクライナの間の戦力に大差がある場合に、自国ウクライナに戦争を呼び込んでしまったのは大変な愚策であったといわざるを得ない。「戦闘経験があり、ウクライナの防衛に参加できる人は、直ちにしかるべき内務省募集センターに来なければならない」と呼びかけているが、侵寇されてから慌てて民兵を募るようでは、国内でのゲリラ戦でも始めるというのであろうか。一般市民にとっては国の政権がロシア寄りであろうが米欧寄りであろうが、命を捨てるまでの大義となる理由は皆無のはずである。民兵募集を始めたことは大統領が市民を道添にしようとしているように思えてならない。大統領によるNATO加盟の意思は無謀であり、大統領は国民を守るためにロシアとの戦争にならないように国を運営するべきであった。

プーチン大統領が「終わらせかたの構想」無くして戦争を始める無謀は考えられない。この戦争をどのような形で終わりにもっていくのか、プーチン大統領の心づもりはどのようであろうか。小出し遅出しはは兵法の愚・・昨24日当初からロシアの大きな兵力が投入されているようで、戦争が長引く形にならないような情勢(ロシア軍がキエフにまで迫る勢い)である。が、今後どのように進展していくのか。アメリカ、ドイツをはじめとするヨーロッパ諸国、そして中国がどのような対応をとることになるのか、注目していたい。(また日本は? 私たち日本人は漠然と平和を祈るのではなくて、平和に向けての具体的な努力のステップを積み重ねていかなければならない。)

以上、220225夕刻追記。

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補註220225追記: 以下の武田さんの解説も参考にして下さい。 https://www.youtube.com/watch?v=Ah1ynUSrZ-o 【公式】武田邦彦の「ホントの話。」第104回 ウクライナで軍事行動始まる 2022/02/25 トモダチTV

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補註220225追記

2月25日の夜、田中さんの記事が配信された。https://tanakanews.com/220225ukraine.htm より<以下引用>

2月24日の現地時間の早朝、プーチンのロシア軍がウクライナの軍事施設をミサイルなどで攻撃し、短時間でウクライナの軍事力を壊滅させた。露軍の特殊部隊が首都キエフの国際空港や空軍施設などを急襲・占拠した。駐留していたウクライナ軍はほとんど交戦せず降伏した。ロシア軍は侵攻の直前にウクライナ上空を飛行禁止にして世界に通知しており、ウクライナ空軍は露軍が攻撃してくるのを知っていたが、手持ちの短距離ミサイルなどで反撃することもせず、空軍基地や空港の滑走路にトラクターなどの障害物を置いて露軍機が着陸しにくいようにしただけだった。ウクライナ空軍は、もともと貧弱ではあったが、まったく戦わずに露軍に施設や兵器を破壊されて消滅した。ロシア軍はウクライナの制空権を強奪し、5月18日までウクライナ上空の国際航空路を飛行禁止にした。これから最短でも3か月近く、露軍がウクライナを占領することになる。 (If war comes between Ukraine and Russia, watch their missiles and artillery) (The Fog Of War Descends, Don’t Expect This To Be Resolved Any Time Soon

・・・(中略)・・・

ロシアは半日でウクライナを打ち負かした。その間の死者は200人以下だった。これは戦争だが、戦争にしてはほとんど人が死んでいない。プーチンのウクライナ侵攻は大成功している。ロシアがウクライナを打ち負かした2月24日、キエフなどウクライナ諸都市では、市民がおおむね平常な日常生活を続けられた。学校は休みになり、食糧の買い貯めやATMからの現金引き出しに行列ができ、避難する人もいたものの、交通機関など公共施設は動き続け、停電にならず、水道やガスや通信網も無事だった。・・ (Ukraine says 57 people killed on first day of Russian invasion) (Panic, fear and stoicism in Ukraine as Russia invades

ロシアは、米国の傀儡だったウクライナのゼレンスキー大統領に、まだウクライナ政府を保持させている。ロシアは制空権などウクライナの防衛力を剥奪した上で、ゼレンスキー政権を生かしたまま、降伏しろと加圧している。プーチンはゼレンスキーに、ウクライナの軍事力をロシアに壊されたままの状態にしておく「非武装化」と、ウクライナ政府を二度と米国(外国勢)の傀儡にしない「非ナチ化」を宣言しろと求めている。ウクライナ政府の「非ナチ化」とは「非米化」というか「ロシア傀儡化」であるが、ウクライナのネオナチ勢力が米傀儡になってウクライナの政権を乗っ取った経緯から露側はこう呼んでいる。日本が敗戦時に「非武装化」と「非軍国化=米傀儡化」を求められたのと似ている。プーチンはゼレンスキーに「米国の傀儡をやめてロシアの傀儡になって非武装を続けるなら許してやる」と言っている。 (Russia ready to negotiate with Ukraine – Kremlin) (Dozens Killed So Far in Russian Military Attacks on Ukraine)<以上、引用終わり>田中宇さんの220225付けの記事より。

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2022年2月28日・朝8時追記HH

ウクライナがアフガン化するかも

2022年2月27日   田中 宇 https://tanakanews.com/220227russia.htm


ロシアが侵攻したウクライナ戦争は、開戦日の2月24日にロシア軍が電撃的にウクライナの空軍を破壊して制空権を強奪した後、膠着的な感じになっている。政治的な水面下の動きが起きていると思われるのだが、何が起きているのかほとんど漏れてこない。ウクライナには以前から、ロシア敵視のウクライナ系ナショナリスト勢力(極右ネオナチ)から、ロシア系などの親ロシア勢力までの諸勢力がいる。極右は米英諜報界に支援されてウクライナの諜報機関を握ってきた。ゼレンスキー大統領も極右の側近たちに囲まれている。ウクライナの極右は、イスラエルの入植者と似て、ナショナリストと言っているが本質はそうでなく、ロシアに打撃を与えることを最優先にしている。彼らの本質は極右というより米英のスパイだ(エリツィン時代のロシアのオリガルヒとか、コソボのKLAも同質)。彼らは米英諜報界の後ろ盾があるので強い。(イスラエルの入植者も米諜報界の後ろ盾があり、イスラエルの安定や繁栄よりもアラブ人・パレスチナ人の排除を最優先にしつつ権力を牛耳り、その結果イスラエルは安定から遠ざかり亡国の際にいる) (敵にガスを送るプーチン

・・・(中略)・・・

これらの携帯用の兵器は、政府軍などの正規軍が使うというより、ゲリラや民兵団など非正規軍が使うものだ。スティンガーなどが活躍するのは非正規戦争の戦場だ。今後のウクライナでロシア軍と戦う主な勢力は、政府軍でなく、非正規軍である極右の民兵団だ。彼らは市街地に立てこもり、住民を「人間の盾」として使いつつ、アパートのバルコニーや屋上の影や、公園の木立の間から、ロシア軍の飛行機や戦車を狙って撃ってくる。その時に、ドイツやベルギーなどが供給したスティンガーなどの携帯用兵器が使われる。 (Russia’s Military Announces Bigger “Advance In All Sectors” As Zelensky Vows Ukrainians Will Fight

この住宅地に立てこもる極右民兵団にロシア軍が反撃すると、アパートが破壊され、住民が死傷する。美しいキエフやその他のウクライナの街が、カブールやベイルートやアレッポみたいな廃墟になっていく。何万人かのウクライナ市民が死に、その何10倍かの市民が家を壊されて難民になる。ウクライナは非正規戦争になり、アフガン化する。この戦争を起こしたのはロシアだ、プーチンだ。米欧日のマスコミや権威筋(諜報界傀儡)が勝ち誇って非難する。ドイツやオランダやベルギーといった人権重視の美しい国々がこれからウクライナに供給するスティンガーなどは、このように「活用」されていく。欧州市民はさぞ嬉しいだろう。 (In “Devastating” Move, US Weighs Sanctions On Russia’s Central Bank As Germany Backs “Targeted” Removal Of Russia From SWIFT

以上、引用終わり。https://tanakanews.com/220227russia.htm

補註220228 ウクライナの極右が「ナショナリストと言っているが本質はそうでなく、ロシアに打撃を与えることを最優先にしている」のであれば、戦争を呼び込み、戦争が長引けばよいとしている人たちなので、一般市民が苦しむのはさほど苦にならない(か、むしろ欧米世論を味方につける目的の手段とする心づもりだ)。今日はベラルーシで和平交渉が行われることになっているが、ゼレンスキー大統領がもしも戦争終結と平和に向けての妥協的な動き(NATO不加盟の約束など)を見せれば、戦争継続を望む極右の側近たちに用済みとして暗殺される危険性さえある。ウクライナの安定や繁栄よりもロシアの国力を弱めること、ロシアとドイツとの友好関係を打ち壊すこと、などを最優先にしているのであれば、戦いは泥沼化して一般市民が大きく長く苦しむことになる。今日の和平交渉の行方に注目したい。 日本の大手のニュース記事・動画記事などを調べてみても、ゼレンスキーより他の首脳部や国会議長などの発言が報道されず、何がどうなっているのかほとんど要領を得ない状態で残念である。

武田さんのブログ「炉端の話」2月26日付け(少しタイムラグはある)は参考になった。 https://smilefriends.net/podcast/post-1732/

以上、2022年2月28日・朝8時追記HH。

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2022年3月3日追記

https://tanakanews.com/220302russia.php

ロシアは意外と負けてない

2022年3月2日付けの田中宇さんの記事より<以下引用>

欧米マスコミは、ロシア軍がキエフなどで市街地を猛攻撃しているとか、露軍はキエフなどを猛攻撃しているのに陥落させられず失敗している、といった報道をしているが、これらは意図的な間違いだ。露軍はキエフなどを包囲し始めているが、大規模な攻撃をしていない。住民を「人間の盾」にしつつ市街地に立てこもった極右の民兵団が撃ってくるが、露軍は最小限の反撃しかしていない。露軍は、ゼレンスキーとの交渉が進むのを待っている。交渉が進まない場合は猛攻撃する、避難路を作ったから市民は逃げろ、という脅しは発している。露軍侵攻後のウクライナ戦争で死んだ人は、双方の軍人と民間人を合わせて、まだ100人単位のようだ。死者の少なさは、露軍の軍事作戦が今のところ成功していることを示している。ロシアは、経済的にも軍事的にも、意外に負けていない。 (Putin to Ukrainian Army: “Do Not Let These Nazis Use You as Human Shields”

以上引用終わり。

補註220303追記: 日本のメジャーなマスコミの記事を見ると、刹那的一面的な情報が多いのが気にかかる。十数回に及ぶ露土戦争にまで遡るのは時間が全く足りないだろうし、レーニンそしてスターリンによる飢餓輸出・ホロドモール、そしてナチスドイツとの戦争の悲惨な歴史まで遡るには何時間もかかるかもしれない。それでもせめてここ10年、ウクライナのいわゆるオレンジ革命、2014年の政変、翌年のミンスク合意とその約束不履行にまで遡り、ロシアというユーラシア大陸ランドパワーの歴史と地政学を語らなければ、バランスに欠けた議論となってしまう。(2022年3月3日追記)

元ウクライナ・モルドバ大使の馬渕氏のユーチューブ動画(篠原氏との対談)もご覧ください:https://www.youtube.com/watch?v=0r3809RLpls(2022年3月3日追記)

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https://smilefriends.net/podcast/post-1749/
あくまで「炉端の話」としてではあるが、武田さんの上記のページはウクライナ情勢の今にも言及していて、しかも一歩引いて問題を眺めている。日本人として、参考にして戴きたい。https://smilefriends.net/podcast/post-1749/

藤永さんのページも参考にして下さい。
https://blog.goo.ne.jp/goo1818sigeru
私はウクライナ戦争にイギリス-アメリカ帝国の“終わりの始まり”を見ます。・・旧ユーゴースラビア、イラク、リビア、シリアなど、プーチン大統領の2月24日の演説で言及されている件に関して、藤永さんのず〜と昔から今までのページが役立ちます。特に2011年のリビア・カダフィー政権の滅亡のことは忘れられません。藤永さんの今回、昨日3月2日の記事から以下に引用します。 <以下引用> 今回のウクライナ戦争については、私ははっきりとプーチンの言い分に与します。誰がどう非難しようと私の考えは変わりません。過去十数年、私は、私なりに、世界を凝視し続けてきました。ハイチ、キューバ、コンゴ、リビア、シリア、エリトリア、ホンジュラス、ボリビア、ベネズエラ、・・・。現在我々の眼前に展開している悲劇的事態は、結局のところ、英帝国-米帝国と繋がる植民地時代の終焉を告げる晩鐘です。この忌むべき時代の決定的な“終わりの始まり”です。<以上、引用終わり>

また、
元ウクライナ・モルドバ大使の馬渕氏:
https://www.youtube.com/watch?v=2XvADZG3fpA 「ひとりがたり馬渕睦夫」#40 ゲスト:「篠原常一郎 vol.5 ロシアとウクライナの真実・それを知れば世界がわかる・日本のメディアが伝えない理由」2020/03/21付け・・なども、メジャーなマスコミとは別の視点を提供している。オレンジ革命やジョージ・ソロスの話、オデッサの虐殺、民営化された戦争(国家の枠を越えた傭兵)、外から来ていて住民が巻き込まれていること、停戦合意が守られないこと、コロモイスキー(イスラエル・キプロス・ウクライナの3重国籍、ウクライナ第3の富豪、旗がハーゲンクロイツの私兵)、客観的に眺める基礎を養うこと、プーチンの外交の両面を見るべきこと、地政学者のマッキンダー「ハートランド」、中ロ関係・日ロ関係・日中関係、安定化のために、「暴力と嘘による支配(ソ連共産主義国家やアメリカDS)」、等など。覗いてみてください。  
ウィキペディアによると・・・馬渕睦夫氏は・・馬渕 睦夫(まぶち むつお、1946年 – )は、日本の元外交官。 駐キューバ大使、駐ウクライナ兼モルドバ大使を歴任、とのこと。
また、
ウィキペディアによると・・篠原 常一郎(しのはら じょういちろう、1960年7月11日 – )は、日本のジャーナリスト。軍事・政治評論家。元日本共産党専従(専従職員)。軍事評論家としては、古是 三春(ふるぜ みつはる、ミハイル・フルンゼから)の筆名を使用する。ロシア名は「フルンゼ・ミーシャ」だという。志波耕治名義で『月刊正論』への連載歴がある。党本部に勤務するも、最高幹部の不正を批判したため、査問を受け2004年に党を除籍された。2009年9月から民主党衆議院議員樋口俊一の政策秘書を務めた。軍事評論家としては、主に旧共産圏諸国の軍事事情や兵器技術の解説記事を執筆している。また、北東アジアの安全保障問題を、独自取材にもとづき論じている。『軍事研究』、『丸』、『グランドパワー』、『エアワールド』、『ストライクアンドタクティカルマガジン』などで執筆した。2020年4月11日に、KAZUYA、神谷宗幣、松田学、渡瀬裕哉と共に「参政党」を結党した・・とのこと(ウィキペディアより引用終わり)。

マスコミに載らない海外記事さんが紹介していたサイトに面白い漫画が載っていたのでこれも紹介します。
https://www.moonofalabama.org/2022/03/disarming-ukraine-day-7.html
March 02, 2022
Disarming Ukraine – Day 7
The crisis, and especially the reaction of the ‘west’ to it, is much worse than I had feared.
The U.S. government and ‘western’ media claim that the World condemns Russia’s invasion of Ukraine.
That is however far from reality. It is only true if true if you believe ‘the world’ solely exists of the 5-eye spying cooperation (U.S., UK, Canada, Australia, New Zealand), the European Union, Switzerland, Japan and Singapore.
The view differs when you zoom out.

bigger
The much bigger ‘rest of the world’ has not condemned Russia but understands how the conflict came about. They blame, like political scientist John Mearsheimer, the U.S. for causing the crisis. This includes, as far as I can tell, all of Africa (54 states), South America, Central America, the Middle East, and all of Asia ex Japan and Singapore.
This rest of the world that did not condemn Russia includes several notable U.S. allies and ‘partners’ like Turkey (Nato’s second biggest army!), India, Saudi Arabia, the UAE and Israel.
The case shows how much the standing of the once unilateral superpower has been diminished.
Since 2014 the war in east Ukraine against the people of the Donbas regions has cost more than 14,000 lives. Some 10,000 of those were civilians on the Donbas side. The dying there continues as the Ukrainian army and its nazi battalions continue to shell the cities of Donetzk and Luhansk: ・・・以下略・・・以上、https://www.moonofalabama.org/2022/03/disarming-ukraine-day-7.html より引用終わり。

また、プーチン大統領の2022年2月24日付けの演説については、
https://www.youtube.com/watch?v=1qS6J-WbTD8
Vladimir Putin’s Speech on Ukraine and US Foreign Policy and NATO – 24 February 2022, ENG Subtitles
で見られるとのことです。
藤永さんの3月3日付けの記事より<以下引用>
 ご承知の通り、熾烈を極めるプロパガンダ戦の重要事項の一つは、2014年のウクライナのクーデター政変以降、ドンバス地域のロシア系住民に対する攻撃がウクライナ国内の反ロシア勢力によって継続的に行われ、多数の住民が死傷し、また、ロシアへ移住したのは事実かどうか、という問題です。約1万5千人の老若男女が殺されたという報道もあります。一方、西側はこの問題を無視するか、誤報として片付けようとしています。私には事の正否を確かめる手段がありませんが、参考のため、追加情報として、二つの記事を挙げておきます:
https://libya360.wordpress.com/2022/02/28/ukraine-getting-it-right-a-revolutionary-pan-african-perspective/
https://libya360.wordpress.com/2022/02/28/the-hypocrisy-of-a-leftist-no-to-war-that-comes-too-late/
 ドンバス地域の住民の受難については、プーチンのスピーチの16分過ぎから20分あたりまでにあります。この貴重な YouTube ビデオを視聴なさる時には、是非、寄せられたコメントもご覧ください。一つだけ引用します。
It’s nice to be able to listen to the entirety of Putin’s speech without the US govt/mainstream media taking bits and pieces and playing them out of context to suit their own dishonest narrative, saying Putin is crazy. Putin makes some very valid points true points. God bless the internet for this reason alone. <以上、藤永さんのページより引用終わり>

以上、2022/03/03追記。

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2022年3月9日・水曜日追記:

quercus-mikasa.com/archives/12732 元ウクライナ・モルドバ大使の馬渕氏: 偽装作戦を見破る方法は、ウクライナ危機の本質はプーチン抹殺にあるという視点から、一つ一つの出来事を私たち自らの頭で検証することです。つまり、ロシア愛国主義者のプーチン大統領を失脚させて、ロシアをグローバル市場に組みこむことが、ウクライナ危機の隠された目的なのです。この真相を世界から隠すために、ウクライナを巡り大がかりな偽装作戦が行われているのです。(このウェブの2022年3月4日の記事より引用) 馬渕睦夫氏のユーチューブのチャンネルは簡単に探すことができます。

また、武田さんのブログ「ウクライナ:日本人の正義は外交に役立つか?」も参考になります。

https://smilefriends.net/podcast/post-1775/

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2022年4月15日追記

田中さんの4月14日付け記事より<以下引用> https://tanakanews.com/220414jauks.htm

ロシアがウクライナに侵攻して中露と米国側の対立が劇的に強まる半年前から、米国は中国とロシアの両方への敵対を強めていた。ウクライナ戦争と世界の大分裂を引き起こしたかったのはプーチンでなく米国の方だったことが見て取れる。プーチンは、この大分裂がロシアの長期発展になる良い話だったので乗っただけだ(国連によると、ロシアは今日まで7週間のウクライナ戦争で市民を2000人ぐらいしか死なせていない。米国はイラク戦争の最初の1か月で数万人の市民を殺し、最終的に200万人を死なせた。米国は、アフガニスタンとシリアとリビアでも数十万人ずつ殺したが、マスコミ権威筋からほとんど非難されていない。戦争犯罪として、米国はロシアよりはるかに悪質で罪が重い。ロシアのウクライナ戦争は効率的で、米国の諸戦争は超非効な大失敗だ。マスコミ権威筋と軽信者たちは、微罪のプーチンだけを極悪人呼ばわりしている)。 (America’s Astonishing War Crimes Hypocrisy) (American Hypocrisy is Fueling Putin’s War

・・・(中略)・・・

日本の当局は米英に脅威とみなされぬよう、1990年代に意図的に不動産金融のバブル崩壊を引き起こしたり、ゆとり教育と銘打って子供たちを意図的に無能な人に育てたりして、自国を弱体化する策を続けてきた。ドイツがロシアに協力すると米英覇権にとって脅威だが、日中の状況は全く違う。AUKUSに入ったら日本は自滅だが、日本はすでに対米従属の国として延命するために前から勝手に自滅しており、これから米英が日本をさらに自滅させる必要はないとも思える。 (日本経済を自滅にみちびく対米従属

・・・(中略)・・・

プーチンや米英はプロの戦争屋だ。日本は違う。戦後の日本は、戦争屋になることを徹底的に否定し続けることでうまく繁栄を保ってきた。今後もできるだけこれを続けた方が良い。今後の国民生活を考えると、ロシアや中国への敵視も「ふりだけ」にするのが良い。 (Peskov brands AUKUS ‘narrow pact’ unable to serve as security platform in Asia-Pacific) <以上、https://tanakanews.com/220414jauks.htm より引用終わり> 以上、2022年4月15日追記。

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2022年4月21日追記

https://nikko.us/22/046.html

鐸木さんのサイトより: 21世紀の情報戦争を紐解く動画鑑賞会(2022年4月20日付け)を読んだ。

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田中宇さんの記事 2022年4月21日付け: 濡れ衣をかけられ続けるロシア https://tanakanews.com/220421kramatorsk.htm

「何が起きたのか公正な調査もしないまま、米欧諸国の指導者たちがロシアを制裁する政策を決めてしまっているのは、とても当惑する。欧米の戦略決定のやり方は異常な状態になっている」

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しかし、オルテメディアの分析者たちが指摘・考察したものがネット上にいろいろ出ている(グーグルは戦争プロバガンダ機関になっているので、検索してもほとんどロシア敵視文しか出てこない。オルトメディアのサイト群を毎日丹念に見ていくしかない)。

https://tanakanews.com/220421kramatorsk.htm

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2022年4月25日追記 鐸木さんのサイト https://nikko.us/22/047.html を読む。

フランス人ドキュメンタリー作家アンヌ-ロール・ボネルのこと 2022年4月24日付け。

どうぞ皆さんもご覧ください。https://nikko.us/22/047.html (農作業が繁忙です。多くは書けない状況で毎日を過ごしております。)

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2022年4月26日追記:

藤永さんのブログ4月25日付けのページ https://blog.goo.ne.jp/goo1818sigeru  も参考になりました。「白ければよいのか」

武田さんのブログでの戦争の6分類も参考になりました。https://smilefriends.net/podcast/post-1965/

2022/04/26追記終わり。

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